第7話

文字数 218文字

 斉藤と言われたお巡りさんは、優しい調子で僕の住所と電話番号をよく聞くと、書類が散乱している机に設置してある電話を掛けた。
 電話に出たのは多分、母さんだ。
 今の時間はおじいちゃんと母さんしか家にいない。
 おじいちゃんは二階で番茶を飲みながら、テレビを観たり、たくさんあるトロフィーを愛でているはずだ。
 僕は悔しくて涙を流した。きっと裏の畑に行けば子供たちが埋まっているはずだ。今は心が捻じれそうなくらいの悔しさを押し殺して黙っていよう。


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登場人物紹介

石井 歩。


周囲からは賢い子と言われているが、空想好きな小学生。

石井 歩のおじいちゃん。 ずる賢いようでいつも歩と亜由美を見守っている。

羽良野(はらの)先生。 石井 歩の通う学校の担任。石井 歩を色々と気遣う反面……。

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