27:本気でやってるんだから

文字数 1,994文字

辛いよ~~(;´Д`A

成功している同業者を見ると、とくにね。


昔は見るのも好きだったはずの大道芸、今では勉強のために見ることはあっても、
純粋に楽しめることは少なくなったかも(^p^)

勉強目線で見ちゃうから?

それもあるけど、やっぱり自分よりうまくて、稼げている人を見るのは悔しいからね~~(´・ω・`)


私とは違って、他の同業者ともっといっぱい交流している人は違うのかもだけど。
私は同業者とは、そんなに多くとつるんでないからね~(>▽<
大道芸をするのは好きだけど、大道芸人ファンではないから、というのもあるのかなぁ。

誰かに憧れて大道芸を始めたって人なら、また別なのかも

(私はユキさんに憧れたはずだけど、ユキさんのファンではない……よね。あくまで、ユキさんの仕事に憧れたんだ。もしかして私、あまり他人に興味ないのかなぁ)
それでも、やめたいとは思わないの?
その、辛いんだったらさ
思わないよ?
辛いことは辛いけど、好きだから。
それに、やめたらもっと辛くなる
もっと辛くなる?
そ!

だって、子供の頃からの夢だもん(´◉◞౪◟◉)


叶えなくっちゃ、これまでのすべてが無駄になる。それに、悔しいもん。

今私に見向きもしない人たちのことも、振り向かせてやるんだ!

 ノ"′∧∧∧∧、ヽ、
((と(゚Д゚三゚Д゚)つ))
 \ヽミ 三 彡 ソ
   )ミ 、_ 彡ノ   がんばるトルネード!!
  (ミ∪三∪彡
   \ヾ丿ノ
    ヽ ノ
    )ノ
    ((

叶えなくっちゃって、もう叶ったんじゃないの?
プロなんでしょ?
公演に呼ばれることはたまにあるし、プロなのかなぁ?
なんにしても、まだまだ下っ端。がっつり稼げるようになるまでは、夢が叶ったとはいえないかな
それに、私人に頭下げるのって嫌なんだ。
もちろん、大道芸人として活躍するためなら靴舐めもしますよ。
ベロンベロンと
べ、ベロンベロン……
必要なら、靴が溶けるまで舐めて媚びますよ!

舐めて靴溶かすって……。


それもはや一種の芸じゃないかな!?

チャンスがあれば、プライドも捨てて、小さな公演にもでる!

けど、ソレ以外のことはしたくない。


つまり、普通のアルバイトとか、社会人とかね。そういうのは嫌なんだ。
私は働きたくないの。好きなこと以外では。基本、ニート体質なんだ
でも、凄い努力してるんでしょ?
さっきは親の反対押し切ったっていったけど、結局実家ぐらしで甘えさせてもらってるんで(´・ω・`)

ほんと、ガッツリ売れるようにならないとニートみたいなもんだよ。


努力してるしてないとか、関係ないしね。すべては結果ですよ、そしてお金( ⌒▽⌒)

あとお金。そして金。それから、マネーかな。


どんだけお金ほしいんですかっ!
なんか、人を楽しませることより、お金のためとか、見返してやりたいからやってるって風に聞こえるけど
子供の頃は純粋に喜ばせたいって思ってたはずなんだけどね~。

無論、今でもそういう気持ちはあります    ∠(`・ω・´)


でも、確かにお金とか見栄とかの方が理由としては大きいかもね。
あと、普通に働きたくない。

さらりと凄い発言が……。


そんなんでいいの?

本気でやってるんだから、いいでしょ。
どんなに綺麗な理由用意したって、自分の心にはウソつけない
(自分の心にはウソつけない)
だから、私は多くのことから逃げてきたけど、好きなことから逃げずに頑張り続けるよ。

そうでないと、これまでの人生が無意味になるしね

SAYAさんも夢に悩んでるの?

お姉さんに話してみんしゃい

うん。
実は私、パティシエールになりたかったんだけど……
 私は事情を話したよ。
なるほどなるほど。
だったら、またチャレンジするしかないんじゃない?
でも……

やってもやらなくても苦しいんなら、やるしかない!

やってからのことは、その時考える!!


後悔したら、そんときゃそん時だ!!

大人とどうしてなの、その発言

私は実質ニートだ!

大人らしさを期待するな!


ドン!!

うわぁ……

でも、行動するのは大事だよ。

やらない後悔より、やってからの後悔の方がダメージも少ない。


やってからの後悔なら立ち直れるかもしれない。やらなかったら、やらなかったという過去が永遠に残るからね。時間は有限だよ。チャレンジできるうちに、しておくべき!

うーん……。
ミユちゃんとは全力で高め合いたいけど、負けたくはないって、なんか感じ悪くないかなぁ
そんなことないよ。その友達も全力なんでしょ?
なら負けたくないって思うのはいいことだよ。そうやってぶつかりあえるライバルにして、親友。最高じゃん!

ライバルで親友、か
やりなよ、パティシエール修行。
私、食べにいくよ?
……考えてはみるよ。
ありがとう
 ツイッターを閉じるよ。
(やってもやらなくても後悔するなら、やったほうがいい、か)
(だけど、頑張ってもパティシエールになれなかったら。
その時、私はミユちゃんと友達のままでいられるのかな。
それが怖いよ)
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登場人物紹介

夏木紗彩(なつきさあや) 高2


夢を諦めた少女。幼い頃からパティシエールに憧れていたが、幼馴染のミユに実力差を見せつけられ、心が折れた。今はコンビニやお店のスイーツをレポする動画「紗彩チャンネル」を運営。そこそこ人気でお小遣い稼ぎにはなっているが、一方で夢を追うキラキラした人たちに嫉妬していて、いつもどこか不満げ。夢を諦めた瞬間から、スイーツの幻影が見えるように。

春風ミユ 高2


夢を本気で追う少女。紗彩の幼馴染で、実家は人気スイーツ店「ハルカゼ」。幼い頃からパティシエールを目指し修行している。スイーツへの情熱が凄い。一方で、本気で努力せず「できない」と口にする人の気持ちが理解できず、女子とは喧嘩になりやすい。そのため、紗彩以外の友だちがいない

クリームの声が聞こえるらしい。

氷崎マオ 高2


夢を応援できる少女。いつもゲーセンで遊んでばかりの帰宅部。友達も多く、リア充。勉強もちゃんとするし、成績は平均より少し上程度。なんでもそこそこにこなせるけど、特別得意なことがあるわけではなく、夢を持っているわけでもない。だから、学生でありながら好きなことで金を稼ぐ紗彩が羨ましくて、それなのになぜ不満を抱いているのか、理解できずにいる。

冬兎チユキ 高2


夢追い人を尊敬し、夢を持ちたい少女
今が楽しければそれでいいじゃん、という考えで適当に生きている。甘いもの大好き、紗彩の動画もチェックしている。普通の女子高生。ミユには嫌われている。

アーニャ 20歳


夢のために他を犠牲にした女。売れない大道芸人。好きなこと以外はやりたくない。だけど、好きなことのためならなんでもする。様々な芸をこなし、歌もダンスもモノマネも出来るし、はやりのネタにはすぐに飛びつく。夢のために高校を中退している。努力家。


黒井先生 


夢を追い別の道にたどり着いた大人。主人公たちの担任にして、体育教師。かつてはプロ野球選手になりたいという、平凡だが大きな夢を抱いていた。レギュラーにもなれず夢に破れてからは、応援してくれた監督に感謝し、彼のような教師になりたいと考えた。必死に勉強し、今の立場にある。


スイーツの幻影


紗彩にだけ見える。「夢を諦めて本当にいいの?」「後悔してない?」と、事あるごとに語りかけてくる。

クリームの幻聴


ミユにだけ聞こえる。心の迷いを表しているらしい。

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