14:対決
文字数 2,551文字
海苔蔵さんと迅之介さんは館山氏に聞こえないように会話しました。
海苔蔵さんは館山氏を浴室へ誘いました。
館山氏は浴室へとついてきてくれることになりました。
海苔蔵さんが館山氏の気を逸らしてくれたため、迅之介さんは何事もなく離脱することができました。
浴室。
海苔蔵さんは館山氏を浴室まで誘導してきました。
このようにして、海苔蔵さんは館山氏を煙に巻いて時間を稼いでいます。
地下への扉。
迅之介さんは扉の前にやって来ました。扉にはカギがかかっています。
迅之介さんは丁度扉の中心点に体当たりすることができたので、扉を破壊することができました。
倒れ込むような体勢になりましたが一瞬で整え、扉を掴み取ることができたので大きな音を立てることもありませんでした。
迅之介さんが階段を下りて地下に下りていくと、地下室は大変な血生臭さでした。
スマホのライトで照らしてみると、そこには解体された肉が大量につ吊り下げられているのが見えました。
迅之介さんはそれに見覚えがありました。
大量に吊り下げられているその肉の塊が、人肉であるということに気付いてしまいました。
肉の塊の周囲には皮を削ぐ器具であったり、刃物であったり、肉を切断する機械であったり、そのような類のものが多種多様に置いてあるのも見えました。
ここで更に迅之介さんはもう1つの事実に気付きます。
吊されている人肉の周囲には、ゼリー状の膜が張っていました。
迅之介さんが部屋の中を見回すと、奥の壁に「三竦みの構造」を描かれているのを見付けました。
それはヘビとカエルと「触覚が生えた細長い何か」が三竦みとして表されていました。
ひとまず、迅之介さんはその場に置いてあったのこぎり包丁のような刃物を手にし、地上へ戻ることにしました。
浴室。
海苔蔵さんが館山氏を振り返ると、姿がどんどん変わってゆきます。2階で見たヘビ人間への姿と変貌を遂げました。
その頃、まさきちゃん、酢太郎さん、恵ちゃんは屋敷の中へ戻ってきました。
しかし三人には海苔蔵さんの居場所が分かりません。
酢太郎さんは屋敷に入るとすぐに、雪の雫が浴室のほうへ続いているのを見付けました。海苔蔵さんたちは浴室へ向かったのだろうと判断し、黙ったまま急いで移動します。
まさきちゃんと恵ちゃんも酢太郎さんの後を追いました。
酢太郎さんは浴室へと踏み込みました。
館山氏は酢太郎さんへ攻撃をしかけましたが当たりませんでした。
酢太郎さんはナメクジを構えます。
酢太郎さんは叫びながら館山氏に殴りかかります。
酢太郎さんが叫びながら殴りかかったため、館山氏は直撃を回避しました。
しかし避けられながらもナメクジの粘液が腕をかすり、ダメージを与えることに成功しました。
酢太郎さんの叫びにピンと来た海苔蔵さんは、足下に落ちているナメクジを拾い上げました。
ばーんっ!
そこへまさきちゃんと迅之介さんがほぼ同時に浴室へ飛び込んできました。
迅之介さんの手にはのこぎり包丁が携えられています。
まさきちゃんは酢太郎さんのバッグの中からナメクジを取り出しました。
館山氏は迅之介さんに攻撃を繰り出しました。
迅之介さんは華麗に身を翻して反撃に出ました。
迅之介さんはのこぎり包丁を振りましたが、扱いに慣れていないせいか、空を切ってしまいました。