『あめつちのせかい』について

エピソード文字数 531文字

 ……今から三千年ほど前。ここは、この宇宙を作った『天帝』が、自分の落胤である『天人』たちを休ませるためにこの地球に作った小さな島。
 『結界』が張られ、外界と遮断されたその島国世界。かつては『天人』だけしか住まなかったその島には、外の世界から、『結界』が見え、『天帝』を信仰する力のある人間が集まり、『修行』と称して住まい始めた。彼らは、その島の中でいくつも国を作り、文明を栄えさせ、少しずつ人口も増えていった。
 だが、人口が増えるのと同時に、『天帝』の言葉を聴ける『巫覡(ふげき)』の力を持てない者も増え、その者たちは肉食となり、普通の人間となったが、それでも『天帝』を信仰しつづけた。
 島の人々は、『天人』と『天人』の血をひく者、『人間』の『巫覡』、そして『人間』で構成された。
 そして、この島国世界は、そのほかの人間たちの住まう世界とわけて、いつしか、『あめつちのせかい』からとり、『天地界(てんちかい)』と呼ばれるようになった。
 この物語は、『天地界』の中の国で起こる、昔の話。
 『天帝の御使(みつか)い』として認められた、赤、蒼、黒、白、金の、五つの彩りを持った神獣……『五彩の虎』の(さが)を持つ男の、冒険の物語。
 ……語っていこう。
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登場人物紹介

桐 扇賢(とう せんけん)

十七歳。『玉雲国』国王にして、『天帝の御使い』、『五彩の虎』の性を持つ。

普段はがさつだが、武術と芸術には強い。単純な性格だが、恨みをあとに引きずらない。生涯の女性は暎蓮ただ一人と決めている。愛刀は『丹水(たんすい)』。

甦 暎蓮(そ えいれん)

二十四歳。扇賢の年上の妃で、『玉雲国』の『斎姫』も務める。扇賢に一途な愛を注ぐ。『傾国の斎姫』と呼ばれるほどの美貌で、狙われやすい存在。使う武器は、『破邪の懐剣』。

白点 彪(はくてん ひゅう)

十三歳。

街の『巫覡』であり、また『術者』。扇賢の街での弟分。温和な性格だが、戦いでは後には退かない。

暎蓮に生まれて初めての恋をする。

関 王音(せき おういん)

二十代後半。

扇賢のもと・武術の師で、『天地界』中に名を知られた武術家でもある。普段は扇情的な美貌とプロポーションを持った妖艶な女。だが、さっぱりした性格なので、過剰な色気はない。

扇賢から奪った愛刀、『散華(さんげ)』を持つ。夫、子供有。


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