文字数 225文字



予感とかそんなものはなかった
春の訪れを感じる強い風の午後

普通に待ち合わせ
いつもの道 いつものように右側を歩く

私の手が冷たいから ぎゅっと握ってくれてた

不意にあなたのコートのポケットの中へ
繋いだ手をエスコート
感じる温もりが手を温める
触れる小箱 気が付いた瞬間に
あなたの手が離れる

こんな日が来ることをずっと夢みてた
特別すぎるのが好きじゃないから
お祝いのケーキもよく行く街の
お気に入りの店に予約してたみたい

毎日見慣れたはずの帰り道
涙に霞んで覚えてなかった
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