『哭声 コクソン』 なぜそこに日本人が?【70点】

文字数 870文字

【あらすじ】




「チェイサー」「哀しき獣」のナ・ホンジン監督によるサスペンススリラー。


 平和なある村にやってきた、得体の知れないよそ者の男。


 男が何の目的でこの村に来たのかは誰も知らない。


 村じゅうに男に関する噂が広がる中、村人が自身の家族を虐殺する事件が多発する。


 殺人を犯した村人に共通していたのが、湿疹でただれた肌に、濁った眼をして、言葉を発することもできない状態で現場にいることだった。


 この事件を担当する村の警官ジョングは、自分の娘に殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。


 娘を救うためにジョングがよそ者を追い詰めるが、ジョングの行動により村は混乱の渦が巻き起こってしまう。


 警官ジョング役にドラマや映画の名脇役として知られ、本作が初主演となるクァク・ドウォン。


 國村隼がよそ者の男を演じ、韓国の映画賞・第37回青龍映画賞で外国人俳優として初受賞となる男優助演賞と人気スター賞のダブル受賞を果たした。




【因幡さんの映画語り】




 國村隼が脇役として登場する韓国映画。


 日本では地位の高い役柄が多いが、今回はフンドシ姿の怪しい人である。


 監督のナ・ホンジンは顔で決めたとのこと。


 哭声とは山奥の田舎らしく、人々ののどかな様子が描かれる。


 と思ったら、大間違いである。


 


 韓国の田舎で、連続殺人事件が起こる。


 犯人は身内であり、体中に湿疹のようなものができていた。


 事件現場にはよそ者である日本人が必ず姿をあらわした。


 警官ジョングは、その湿疹が何かの呪いであることに気づく。


 呪いをかけられた娘のために日本人を追いつめ、ついには殺してしまうが・・・。


 


 最初はミステリーかと思いきや、ホラーになり、そしてファンタジーになっていく。


 視聴者はどんどん藪の中に誘い込まれていくだろう。


 きれいな田舎の風景に差し込まれる違和感。


 予想がつかなくなる伏線。


 あまりにも一貫性がないため、答えをはっきりとさせたい人には向かない映画だと思う。


 ちなみに、哭声は韓国では大ヒット。


 誰が仕組んだことなのか、緊迫したラストは必見!




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