(二)-14
文字数 211文字
頭巾の男は「さあ、来い」と僕たちの腕を掴み、引っ張って桟橋の方へ歩き始めた。
「ちょっと待ってよ、おじさん、コイツの父親の居場所を知っているのか」
アンドレアが抵抗して桟橋の上に立ち止まる形になった。
「やかましい、さっさと来い!」
頭巾の男はそう言って、アンドレアと僕の腕をさらに引っ張った。アンドレアはなんとかしてその場に留まろうと踏ん張った。僕も同じようにした。
「いいから来い! お前たちは私が買ったんだぞ!」
(続く)
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