第4話 処変われば、パンチも変わる〜男はつらいよ(2)

文字数 992文字

 処変われば、パンチも変わる〜男はつらいよ(2)

 パンチの中で、ジャブはさて置きフックという撃ち方には色々あり、世界の漢達は実に個性的な撃ち方をしており、これが民族性と○ンポを代表しているのではないかと思っている。

 まず日本、日本人は曲がった事が嫌いなので基本的には真っ直ぐに突き出すストレートが性に合っている。フックはロングより重心を後ろに引いて撃つショートフックが得意であり、正に短小にして力強くヒットする日本人男子のセガレを代表しているではないか。

 日本人の歴代チャンプが嫌がる中南米のボクサーにメキシカンパンチがある。ストレートでもなくフックでもない、ブロード気味のロングフックなのであるが、楕円の軌道を描いて飛んでくるので避けづらい。きっと○んずりのし過ぎで、右か左に歪んだ○ンポコをしているに、違いない。

 プライドや総合で活躍したロシアの選手達は、ロシアンフックという一撃必殺のパンチを持っている。所謂、肘をやや曲げただけの状態でラリアットのように真横に腕を振り抜くのである。
遠心力を利かせた丸太ん棒のような腕から繰り出される拳が相手のテンプルやジョーにヒットするとひとたまりもない。まるで、シベリアの白熊そのもの。
夜も遠心力を利用しているのか。

 ブラジル人は、ブラジリアンフックを持っている。日本人が重心を引いて撃つのに対して、ブラジリアンは逆に重心を前に出し、肘を相手に当てるようにして振り抜く。女がサンバでイケイケだと思ったら、漢もイケイケ、日本人と頭の中が逆なのかもしれない。
 夜もしつこく、徹夜で頑張りが効きそう。
 
 サモア人は、サモアンフックを持っている。これは、カウンターの時が出色で相手がストレートを撃った際にダッキングしてかわし、肘をやや曲げた状態で野球のオーバースローの如く拳を真上から撃ち下ろすフックである。
「腰は低いけど、怒ったら怖いぞ」というサモア人の性質をよく表している。
 家庭の中では女性を立てるが、夜は亭主関白かも。

 以上のような理屈を超越したパンチ、それは黒人のヘビー級ボクサーが放つフックだ。一発クリーンヒットすれば、相手はキャンバスに沈む。正に、黒くて長くてデカい奴が壺にハマると...相手は白眼を剥いて逝ってしまう。もういい。

 正に男はつらいよ、
世界の男も、である。

 
 
 
  
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