二人の魔族

文字数 7,173文字

 腹が満たされた一行は、自分達の部屋を把握すると二手に分かれた。
 まだ明るいので街へと繰り出す元気な者達と、骨休めをする為に室内に入っていった者達。
 アサギは、ユキとアリナと、海岸を散歩することにした。
 砂浜は静まり返っており、波の音がやけに大きく聞こえる。髪を風に遊ばせながら潮風にあたっていた三人だったが、太陽と入れ替わりに星と月が顔を出し始めると、周囲は一気に闇に覆われた。
 そろそろ宿へ戻ろうとした時だった、鋭い叫び声が耳に届く。

「女の子!?」

 アリナが真っ先に悲鳴を聞きつけ振り返り、一直線にその声の方角へと駆け出した。だが、砂浜が柔らかくて思うように走れない。声の主の姿が見えず焦りを感じる、後ろからついてくるアサギとユキを気にしながら、アリナは人を探した。
 これが男の声だったらアリナは無視していたかもしれないが、同性は見過ごせなかった。
 やがて、暗闇に慣れた瞳に、人影が映る。
 アリナは、喉の奥でヒュッと音を鳴らした。
 闇に紛れる漆黒の短髪、小柄な少女が男達に組み敷かれ、暴れている。
 舌打ちしたアリナは、「これだから男はっ」と吼える様に吐き捨てつつ速度を上げる。砂浜を駆けることにも、慣れて来た。

「あまり暴れるなよ、小娘」

 一人の男が少女の衣服に手をかけようと、手を伸ばす。

「ふっざけんなよ、この腐り果てた人間どもっ」

 が、届かなかった。
 組み敷いていた男達を気合で吹き飛ばした少女は、蝋燭の炎のようにゆらめきながら砂浜から身体を起こし、腕を組んで仁王立ちになった。
 吹き飛ばされた男達は、口から砂を吐き出し怒りのままに剣を引き抜く。

「このアマァ! 優しくしてやりゃ、つけ上がりやがって」

 どの辺りが優しくしていたのか理解に苦しむが、少女は突っ込まない。ドスのきいた野太い声に普通の少女なら怯えるだろう、しかし、平然としたままでいる。のんびりと欠伸をし、腕を振り回し威嚇する男達を見下し、嗤う。


「あたいはさ、あんまり心広くないんだよねー。あんたらみたいなのが居るから、一部の魔族が人間を滅ぼそうって考えるんだよ。判る? 魔族にだって、ここまで腐った性根の奴らはいないよ。多勢に無勢でみっともない」

 眉を顰め首を傾げる男達は、少女が何を言いたいのか判らず、互いの顔を見合わせる。「頭がおかしいのか?」と潜めき合い、妙な女に関わってしまったと肩を竦めた。
 細身だったが、なかなか整った顔をしていた娘が独りでいたので、酒に酔っていた男らはすぐに絡んだ。しかし、少女が無視をしたので、途端に頭に血が上り手を出してしまった。
 気が触れている娘の相手などまっぴらごめんだ、と酔いが冷めるが、彼らが恐怖するのはこれからだ。
 前髪を掻きあげ、静かに笑う少女の瞳が残忍そうに煌めくと、一人の男が青褪める。

「あたいに触れていいのは、あたいが愛した男だけなんだぞ」

 言うなり、右手を空へと掲げて唇を動かす。瞬間、一気に彼女の身体が発光する。
 悲鳴を上げる男達と、そこに追いついたアリナは慌てて後ろを向きアサギとユキを覆うように抱きしめる。

「まずいな、流石にボクのも予想外」

 助けに来た筈だったが明らかに少女のほうが強そうだ、立場が逆転している。
 情けなく砂浜を逃げ惑う男達は無視し、アリナは少女を見据えた。
 そう、彼女は。

「あっははー、ばいばーい」

 その背に生えるコウモリの様な羽、紅蓮の瞳、後方の月がしっくり馴染んでいる少女は、悠然と宙に浮かんでいる。その右手が男達に向かって振り下ろされると、疾風が舞い、男達の身体を瞬時に切り裂く。
 出血し呻く男らに、ユキが鋭い悲鳴を上げる。
 アリナは腰に下げていた二本の小剣を抜き放つと、アサギとユキの前に庇うようにして立ちはだかる。
 その悲鳴で、少女は三人の存在に気がついた。途端、面倒そうに唇を尖らせる。

「なんだ、他にも人間が居たのか。可哀想だけど、忘れてもらう。居合わせたのが、運のツキ」

 少女はふわり、と移動し、アリナに近寄る。
 気圧されたように息を吸い込み、アリナは引き攣った笑みを浮かべた。

「魔族、かな?」
「お察しの通り、あたいは魔族」

 アリナは足を開き、慣れた構えをとろうとするが、足元の砂浜がそうさせてくれない。地形がすでに不利だ。相手は魔族、見た目は小柄だが、その内に秘める力は先日の吸血鬼を凌駕している。

「失敗した、ボクも危ないかも」

 苦笑するアリナは、後方のアサギとユキを気にする。まさか街中で魔族に遭遇するなどとは、思わなかった。安全区域であるとされている大都市ジェノヴァだが、その警護など魔族の前では脆い。
 アリナが額に汗を浮かべ極度の緊張状態にある中で、アサギはその背から飛び出し、宙に浮いている少女を見上げる。

「こ、こらアサギ! 危ないからボクの背に隠れてっ」

 狼狽するアリナにはお構いなしに一心不乱に少女を見つめるアサギは、恍惚の瞳で微笑んでいる。
 一方少女は、突如顔を出した美少女に見つめられ顔を赤らめた。腕で自分の身体を覆い隠し、照れる。

「な、なんで見てくるんだよ、馬鹿っ。は、恥ずかしいだろっ。あたいを、見るなっ」

 羞恥の表情を見せた少女の瞳がアサギの視線と交差すると、身体を仰け反らせる。

「み、見るなよっ。なんだよ、お前っ」

 見つめられることに慣れていないのか、あっちへ行け、と手を振る少女。
 それでもアサギは動じない。にっこりと微笑んで手を伸ばすアサギに、アリナが唇を噛み締めた。危険の度合いが解っていないのだろう。

「空、飛んでる」

 それだけ呟いたアサギに、アリナは呆気にとられ若干肩の荷を下ろした。緊迫した空気すら、アサギの周囲に漂う穏やかな空気で相殺されてしまう。いや、相殺ではない。相手の空気を、喰う。

「いいな、いいな。空飛べていいな」

 歌うように呟くアサギは、さらに無邪気に少女に手を伸ばす。
 アリナは口元を緩ませた。
 少女も強張らせていた身体を脱力し、頭を掻きながら地面へと降り立つ。

「……調子狂う奴だなー、戦う気が削げた。びっくりさせて悪かったよ」

 砂浜を移動し、三人に近づいてきた少女は頬を膨らませてアサギを見る。
 会話は普通に出来そうである、戦う意思がないと判断したアリナも剣を仕舞った。

「あたいは、ラキ。特別に名前を教えてやるよ」

 多少おどけて名乗ったラキに、アリナも返した。

「ボクはアリナ。この子がアサギで、この子がユキ。それで、こんなトコで何してんの、魔族さん」
「ちょっと用事でさ、ついてきたんだ。別に人間の虐殺に来てるわけじゃないよ。ただ」

 口を開きかけたラキは、慌てて自身の口を塞ぐ。明らかに何か言いかけて止めた様子に、アリナは眉を顰めた。

「ナイショだった。ごめん、言うとあたいの立場が悪くなる」
「そんなこと言われたら、余計に気になるね」

 アリナは風を切り、射程範囲に入ったラキの喉元へと直様剣を抜いて向ける。
 けれども、慌ててアサギがそれを制した。

「ダメだよ、アリナ。この子、悪い子じゃないよ」
「でも、何か隠してる」
「隠し事くらい人にはあるよ。でも、私達を殺そうとしてないし名前を教えてくれた。大丈夫だよ」

 懸命に止めるアサギに、不貞腐れて渋々剣を仕舞う。
 意外そうに、ラキはアサギを見据えた。

「変なニンゲン」
「あの。……空を飛ぶって、どんな感じ?」

 興味深々に身を乗り出し訊いて来るアサギに、たじろぐラキは一歩後退した。アサギの瞳が星屑のように光り輝いている。まじまじと見つめれば、この世の可愛いものを詰め込んだような美少女だ。焦って赤面したラキの身体は、後ろにつんのめる。倒れこんだラキは、昼間の太陽の熱を吸収した砂が思いのほか熱く、顔を顰めた。
 立ち上がりかけると、急に声が振ってくる。

「ラキ」

 溜息交じりの声の主、突如姿を現したフードを被った者に三人は釘付けになった。何者かがラキの後方に突っ立っている、何時の間に現われたのか。
 その声に怯え、顔を引き攣らせたラキは、喉から震える声を振り絞った。

「お、オークス、かな? な、なんでここが」
「あれだけ魔力を放出すれば、嫌でも判る」

 情けない声を出し深い溜息を吐いたオークスに、ラキは勢いよく立ち上がって振り向き様に弁解を始める。

「こ、これには色々と理由があって! 変な男に絡まれたものだからっ」
「いいわけはしなくていい、ラキ」

 落胆気味に見つめてくるオークスに、ラキは半泣きで俯くと小さくすすり泣く。
 しかし、涙など見慣れているのか。肩を震わせているラキに、オークスは毅然と容赦ない言葉をかける。

「失敗だった、約束したじゃないか。人間とは接しない、それが第一条件だと。覚えているね、ここへ来る前、再三口煩く告げたことだ」

 言いつつも、徐々にそのオークスの表情は何処か優しそうに微笑み始めた。
 けれど、俯いたままでそれに気づけないラキは、ただ地面に謝り続けた。

「ごめん、なさい」

 ラキから三人へと視線を移したオークスは、瞳を伏せて謝罪する。

「皆様方、申し訳なかったですね。驚いたでしょう」
「ラキよりも、ボクは貴方に驚いてますけど」

 状況把握が出来ていないアリナは、乾いた笑い声と共に皮肉めいてみる。こちらも、魔族だろう。おまけにラキ以上の力があることは、会話から把握できる。ここまで魔族が人間界に溢れている事実に、驚きを隠せない。

「そうですか、申し訳ないですね」

 淡々と告げ、オークスはフードを外した。氷のように透き通った瞳は、宝石のタンザナイトを連想させる。けれど、冷たいわけではない、心地良い温かみがある優しい光を灯している。碧い髪を一つに束ねてゆったりと微笑むその姿は、威厳が漂っていた。

「オークス、と申します。先に告げておきますが、敵意は全くございません。この子がとんだ御無礼を」
「ご丁寧にどうも、アリナとアサギとユキです。で、魔族さんが何用?」
「ヤボ用です」
「…………」

 にっこりと微笑み決して手の内明かさないオークスを、アリナは苦手なタイプだと判断した。
 オークスは静かにアサギを見つめると、食い入るようにその瞳を覗き込んだ。
 首を傾げて微笑むアサギの傍で、ラキは右往左往している。
 数分経過し、ようやくオークスは小さく頷くと視線を外した。

「……お邪魔しました、では」
「待てよ、何しに来てたんだよっ」

 魔族が人間の街に来るのならば、それ相応の理由があるはずだ。まさか観光というわけではないだろう。アリナの剣幕に苦笑いするオークスは、「なんでもありませんよ」と静かに口を開いた。
 それにアリナが反発する。

「なんでもない、で済む訳ないだろっ」
「気掛かりな事がございましたので、様子を観に来たのです。それだけです」
「なんの様子か、はっきり言って貰いたいねっ」

 不安そうに見つめるラキの傍らで、オークスが小さく笑う。まるで、アリナとの会話を愉しむように。牙をむくアリナに肩を竦めると、一瞬躊躇したもののオークスは明確に答えた。

「勇者の、様子を」
「え?」
「では、また。何れお逢いできましょう、味方として」
「えぇ?」

 オークスはアリナから視線をアサギへと移し、恭しく一礼する。
 それを見て、弾かれたようにラキも深く腰を折った。
 二人は羽を広げ、夜空へと飛び立つ。

「ま、待てっ。勇者!? 味方!?」

 混乱するアリナの隣で、月に向かって飛ぶ二人の魔族にアサギは見惚れていた。
 空を飛ぶ、二人。 
 いいな、と思ったのだ。飛んでみたいと思うのは、人間ゆえ。

「空が飛べたら、探しに行ける。何処へでも、探しに行けるのに。今すぐにでも、逢いに」

 小さく呟くアサギの声は、誰にも届くことはなく。
 砂浜に風が吹き抜ける、唖然と見送るアリナと、切なそうに見つめるアサギ。暫し、その不思議な情景に見惚れていたが 後方で呻いた男達の存在に我に返った三人は、直様駆け寄った。
 余程恐ろしかったのか、男達は目が覚めた瞬間に口々に悲鳴を上げた。けれど悪いのはラキを組み敷いていた男達だ、自業自得である。

「殺されなかっただけ、よしとしろよな」

 アリナは足先で、腰が抜け倒れこんでいる男達を蹴り上げた。

 すっかり時は過ぎ、夜道を引き返し宿へと戻った三人は、当然のことながら皆に心配されて出迎えられた。男達を街の警備兵に突き出すと、婦女暴行の容疑で指名手配されていた事を知った。手柄だと感謝されていたので、帰宅時間が否応なしに遅くなってしまった。
 謝礼金を受け取ったので、帰路までの屋台で冷えたパインを買って食べ歩きしていた。上機嫌だが、それも遅れた理由の一つである。

「いっやー、良いことした後は気分がいいねっ。酒でも呑みたいなぁ、アサギ、ユキ、ど?」

 遠慮する二人をつまらなさそうに唇尖らせ見つめるアリナだが、仕方がない。寄り道をしながらも、こうして大人しく宿に戻ったのだが、アリナは重要な事を言うのを忘れていた。“魔族に遭遇した”という重要な報告が抜けている。
 真実を知る由もないライアンは、全員揃ったので安堵し、朝の予定を手短に告げる。その頃には、すっかり夜も更けていた。
 勇者達は就寝だ。宿の共同風呂で身を洗い、久々の寝間着に身を包む。
 就寝するつもりだったが、アサギは不意に廊下で引き止められた。にこやかに微笑み、深くお辞儀をする。

「トビィさん、こんばんは。おやすみなさい」
「おやすみ、アサギ。と、言いたいところだけれど、まだ歩く元気は?」
「あります、お風呂が気持ちよかったので」
「それはよかった。手間は取らせないから、連れて行きたい場所がある。今からどうだろう?」
「はい。……こんな服装でも大丈夫でしょうか?」
「暗いから、問題はない。しかし、潮風に当たると身体が冷える。羽織りものを」

 頷いたアサギは部屋に戻り、言われた通りマントを手にして部屋を後にした。先に風呂を出ていたユキが首を傾げる。

「どっか行くの?」
「うん、トビィさんとお散歩」
「いってらっしゃい」
「はーいっ」

 ユキは一人、布団に入った。女性陣で一つの部屋だが、ユキ以外誰もいない。正直、歩き疲れていたので逆に干渉されなくて助かった。今は一刻も早く、眠りたい。ドライヤーがないので、ユキは先に風呂から上がって、懸命に髪を乾かしていた。髪の手入れを欠かすわけにはいかない。水分補給も行ったことだし、今夜はゆっくり眠れそうだと瞳を閉じる。
 ムーンとミシアは二人でユキの就寝の邪魔をしないように、とロビーで地図を見ていた、マダーニとアリナは居酒屋に繰り出していった。
 寝るだけだが、自分の空間を手に入れたので小さく欠伸をして口角を上げる。
 けれども、快眠を妨げるようにドアをノックする音が聞こえ、渋々ユキは布団から這い出る羽目になった。

「アサギは居ますか?」

 アーサーが立っていた。ユキは苦笑いで丁重に返答をする。

「トビィさんと出掛けましたよ」

 そうして布団に入ろうとした矢先、次いでサマルトがやって来た。

「アサギ居る?」
「トビィさんと出掛けました」

 若干笑顔が引き攣っていたが、勢い良くドアを閉めると再び布団へ潜り込む。しかし、次いでトモハルがやって来た。

「アサギは?」
「……トビィさんと以下略っ」

 ユキは、会話も疎かにドアを閉めると、そのまま布団の中で耳を塞いだ。もう、出ることはないだろう。どうせ、皆同じ用件なのだから、と。邪魔された苛立ちから、なかなか寝付けず余計に腹が立つ。
 ドアの外では三人が何やら喚いていたが、同じ方向へ走り去って行ったようだ。捜しに行ったらしい。
 再びドアを叩く音が聞こえ、無視を決める。だが、ノックは終わらない。うんざりして今度は誰かと、ユキは不機嫌な顔でドアを開いた。

「あれ、一人? 寝てた?」

 ケンイチが立っている、後ろにダイキもいた。先の三人と違った発言に、安堵する。

「ミノルは爆睡、トモハルはアーサーやサマルトとクラフトを引き摺って出て行ったけど。折角だからみんなでゆっくりしない? 昼間にお菓子買って貰ったんだ」

 ダイキが笑ってユキにお菓子を見せた、クッキーのようだ。嬉しそうに頷いてユキは部屋に二人を招きいれる、テーブルにお菓子を広げて三人は楽しく談笑した。思えばこの世界に来てからゆっくりみんなと話すことも出来なかった、こんな時間は久し振りだ。飲み物は部屋に用意されていた水だが、軟水で美味しい。

「地球、どうなっていると思う?」
「トモハルが言うように、時間が止まってくれているといいよね」
「無事、魔王倒せるかな?」
「倒さないと帰れないよね」

 本当に修学旅行みたい、とユキは可笑しそうに笑う。不意にケンイチと視線が交差した、微笑まれて、微笑み返す。

 ……毎日、こうならいいのに。

 今まで、あまり会話した記憶がなかった。だがこの時、人見知りであり異性と会話することに抵抗があったユキでも、自然にケンイチとダイキとは弾んで語る事が出来た。

※挿絵は頂き物ですー(*´▽`*)ラキ。
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登場人物紹介

アサギ(田上 浅葱) 登場時:11歳(小学6年生)

 DESTINYの主人公を務めている、謎多き人物。

 才色兼備かつ人望の厚い、非の打ち所がない美少女。

 勇者に憧れており、異世界へ勇者として旅立つところから、この物語は始まった。


 正体は●●の●●●。

ユキ(松長 友紀) 登場時:11歳(小学6年生)

 アサギの親友。

 大人しくか弱い美少女だが、何故かアサギと一緒に勇者として異世界へ旅立つ羽目になった。

 トモハルに好意を抱いている。

ミノル(門脇 実) 登場時:12歳(小学6年生)

 アサギのことを嫌いだ、と豪語している少年。

 アサギ達と同じく、勇者として異界へ旅立つ羽目になったが、理不尽さに訝しんでいる。

 トモハルとは家が隣り同士の幼馴染にして悪友。

 多方面で問題児。

トモハル(松下 朋玄) 登場時:11歳(小学6年生)

 容姿端麗、成績優秀であり、アサギと対をなすともてはやされている少年。

 同じく異界へ勇者として旅立つ。

 みんなのまとめ役だが、少々態度が高慢ちきでもあったりする。

 なんだかんだでミノルと親しい幼馴染。

ダイキ(中川 大樹) 登場時:11歳(小学6年生)

 剣道が得意な、寡黙な少年。

 人づきあいが苦手なわけではないが、自分から輪の中に入っていくことに遠慮がち。

 同じく、異世界へ勇者として旅立つことになる。

 やたらと長身で目立つことがコンプレックス。

ケンイチ(大石 健一) 登場時:11歳(小学6年生)

 ミノルと親しい可愛らしい少年だが、怒らせると一番怖い。

 同じく異世界へ勇者として旅立つことになった。

 従順だが、意に反することには静かに反論する。

リョウ(三河 亮) 登場時:11歳(小学6年生)

 作品のメインである一人。アサギは「みーちゃん」と呼んでいた。

 アサギと親しく、出会ってからは常に一緒だったが、勇者に選定されず、地球に取り残されてしまった。

 常にアサギの身を案じ、地球で不思議な能力を発揮している。

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