エピローグ 1
文字数 219文字
流れる景色から乱立していた建物の姿がなりをひそめ、むき出しの太陽の光がダッジの車窓から差し込んできた。
今年の夏はいつもより暑くなりそうだ。
季節は流れ、ジョンと別れてから四ヶ月が過ぎようとしていた。
帰路の途中で立ち寄ったガソリンスタンド併設のダイナーで、わたしは一通の手紙を読んでいた。
一ヵ月半前にニューオーウェルの自宅に届いたこの手紙を、わたしはことあるごとに何度も読み返していた。
〝親愛なるリサへ〟
手紙はそうはじまっていた。
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