第2話

文字数 1,048文字

【 猫のお城 】
猫じゃらしの草原を抜けると、デコボコした一本道に出ました。その道を歩いて行くと、あちこちに小さな家がたくさん建っているのが見えました。どの家もみさきの背丈くらいのドアがついています。
洋風の家もありました。和風の家もありました。色とりどりの様々な家があります。
良く見ると、やっぱり尻尾の長い大きな猫達が物陰からこちらを見ています。
耳をすますと、こんな声も聞こえてきました。
(おや、人間の子供が三人もいるよ)
(迷子かね)
(勝手について来たらしいよ)
(どうやら女王様に会いに行くようだ)
まりんとみさきはドキドキしながら二匹の猫とゆうなを追いかけます。
ゆうなは二匹の猫達が両手を持ちあげて時々ビョーンとジャンプさせてくれるのでキャッキャッと笑いながら歩いて行きます。
道は段々登り坂になってきました。
小さな丘の上に白いお城が見えてきました。
「あそこに、女王様が、いるのかな?」
みさきが息を切らしながら言いました。
「たぶん、そうだよね」
まりんも息を切らしています。
二人はハアハア言いながらお城に続く坂道を登って行きました。
丘を登りきった所に、とても大きな真っ白なお城がありました。今まで見てきた小さな家と違ってお城の門は五メートルくらいの高さがあります。
まりんとみさきは手をつなぎながら二匹の猫とゆうなの後に続いて門を潜ります。門の両側には門番猫がいて怖い顔でこちらを見ていました。
一匹はシマシマの虎猫でもう一匹は茶色と白のブチ猫でした。
オスの黒猫が言いました。
「迷い込んできた人間の子供を連れて参りました。女王様にお目通り願います」

虎猫とブチ猫は互いに目で合図すると虎猫がサッと走り出し女王様に知らせに行きました。
まりんとみさきはソワソワと落ち着かない気持ちで待っていましたが、しばらくすると、虎猫が戻ってきました。
「女王様がお待ちだ。行くがいい」
灰色猫と黒猫がお辞儀をして歩き出したので、まりんとみさきもまねをしてついて行きました。
門を抜けると、素敵な庭園に出ました。道の両側に大きな噴水があります。降り注ぐしぶきがキラキラと虹色に光ります。
「わぁ、キレイ‥!」
思わずまりんが呟きました。
「見て!お花がいっぱい!」
みさきが指差しました。
淡い優しい色の花が庭園のあちこちにたくさん咲いています。水色、黄色、ピンクに白、薄い紫。
まりんとみさきは期待しました。こんなに素敵なお庭を持っている猫の女王様なら優しい猫かもしれない、と。
庭園を抜けると階段があり、階段を登りきると大きな広間に出ました。
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登場人物紹介

長女まりん、勉強もスポーツも得意な小学六年生。ヘアスタイルはショートカット。

次女みさき、歌が好きでゲームが得意な小学四年生。ヘアスタイルはポニーテール。

三女ゆうな、天真爛漫な三歳児。いつも思いついた閃きをすぐ行動に移すので事件に巻き込まれる。ヘアスタイルは二つ結び。

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