第17談 正しく怖れる 〜ウイルスかワクチンか〜

文字数 1,291文字

こんにちは。

今日は早朝からいろいろあってこんな時間になってしまいました。

ある方のファンレターに書いた内容と少し重複しますが、コロナウイルスとワクチンの事を書きます。

以前に書いたように、私は2回目のワクチン接種のあと、微熱や吐き気、腕の痛みという副反応を経験しました。
その後、ファンレターにこう書きました。
「でもワクチン接種で亡くなった方は殆どいません。コロナウィルスで亡くなった方や、交通事故で亡くなった方より遥かに少ない」
同じ事を知人に話したときに、「ワクチン接種で亡くなった人は殆どいない——と言うのはどうなんだろう? かなりの数が報告されてるよ」と注意を受けました。

確かに、ファイザー社のワクチンを接種後に死亡(因果関係は不確かですが)した方は2月17日から6月27日で453人。その後4日間で報告は101件追加されたというので、合計すると554人。
これは確かに少ないとは言えないのではないか?
大雑把ですが、その時期にファイザー社のワクチン接種を二度終えた方が約1400万人とすると(7/14の時点で2回の接種を終えた方は2502万3470人でその半数以上がファイザー社)、2万5千人に一人以上がワクチン接種後に亡くなった可能性がある……ということになります。
仮に日本人全員がワクチンを二回接種したと仮定すると、5千人近くがワクチン接種で亡くなる可能性があるとも考えられる訳で、これは確かに怖い。
他社のワクチンの方がリスクが高いとか、若い人の方が副反応が強いと言われるので、死亡するリスクはもう少し上がるかも知れませんし。

一方で、新型コロナウイルスに感染した方は昨日までで凡そ83万人。そのうち死亡者は約1万5千人(14,965人)。つまり感染した人の55人に1人が亡くなっています。無症状で感染に気づかなかった方も相当数いるとは思いますが。
死亡した方の総数はまだ日本の全人口の8千分の1です。しかし、万が一日本人全員が感染すると200万人以上が亡くなる可能性がある上に、医療機関は完全に崩壊します。
これに近い状況に陥った国や地域があることも確かで、それより前に日本はダイヤモンドプリンセスで感染力の恐ろしさを世界に先がけて経験していたわけです。
それにしては政府の対応は後手後手の感が強いですが、たとえ無観客になっても各国から新たに持ち込まれる変異種もあるでしょうし、すでに始まった感染拡大がオリンピック開催中に減少することはどう考えても起こり得ない。

私はすでに二度の接種を終えましたが、おそらく一年後にはまたワクチン接種が必要になるでしょう。その度にまたこうした議論になるような気がします。
200万人と5千人……命の重さはそんな簡単に計算できるものではありませんが、医療崩壊や感染リスクを考えたら、たとえ副反応で死亡するリスクがあったとしても私はワクチン接種を選びます。

ネットの噂で、ワクチン接種した人に近づくと具合が悪くなる——という変なデマがあるようですが、怖がるにしても正しく怖がることが大切かと思います。

老人は死なず、怖れても逃げないと誓うのみ
(2021.7.16)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み