プロット

文字数 778文字



ラジオDJを目指している中学二年生の茉莉(まつり)は、将来の練習の為に放送部に所属し、お昼休みになんでも相談室を開いている。
基本は喋りながら、給食の時間に、生徒から匿名で寄せられた様々な質問や悩みに答えていくのだ。それは速く走れる方法からお菓子の失敗しない作り方など、小さな相談から、「家の猫が1週間帰ってこない、探して欲しい」という体力仕事まで、多岐にわたるため、なんでも受け付ける放送部は、別名、よろず相談部と呼ばれていた。


お昼の放送は、常々評判がよく、みんなが楽しみにしていた。茉莉の日々のパートナーは、三年生の矢上詩助(ヤガミウタスケ)。放送は音楽を流したり、詩の朗読をしたり、その日によって放送内容がかわる。詩助は声優を目指しているらしく、詩を朗読したり、アニメを紹介したりする。その声は心地よく、彼の朗読は生徒からリクエストがあるほどだった。




ある日、相談ボックスに、恋愛相談の手紙が入る。
「好きな人に、気づいて貰えないがどうしたらよいか」茉莉は挨拶の仕方、話しかけかたなど一生懸命あどばいをした。それで解決と思っていたら、次の日も次の日も相談の手紙が入る。「告白の仕方」「デートの誘い方」。匿名のため、誰が誰に恋をしているのかわからない。学校中が手紙の主を知りたくて沸きだった。とうとう、「その子の趣味を調べて欲しい」という探偵チックな依頼がはいる。茉莉は詩助と一緒に、寄せられた相談の内容を頼りに、相手がどんな人か調べることとなった。



散々調べた結果、手紙の主はなんと詩助であった。「茉莉さん、全然気がついてくれないんだもん」一緒に調べながら、趣味や好みを知りたかったのだそうだ。詩助に改めて告白をされる茉莉は、後日お昼の放送を通して返事をすることにした。「手紙の主の、好きな人のことを知りたいって気持ちがわかります。わたしも、尊敬していて大好きな先輩がいるから」
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