第171話 ★続・だるまさんが……

文字数 391文字

あ〜あ、やっぱり冬の日曜の夜はお店ヒマだなぁ。

お客さんが誰も来ないよぉ。

 タタタ——
ん?
 タタ——
なんかいる?
また兄ちゃんかな?
 …………
ふりかえると誰もいない……
 カタ……。
誰っ?
 …………
絶対、兄ちゃんでしょ?

そうなんでしょ?

出てきてよ!

探すもんねぇ〜
ワゴンの下、いない!
テーブルの下も、いない……
えーと、じゃあ、コートの陰!

いない……

なら、ドレスのうしろっ?

い、いない……

そうだ! 試着室だ!

試着室こそ怪しい!

——と思ったけど、いないっ?

ど、どこにもいないっ?
そ、そんな……。

まさか、本物のオバケ?

やだよ。怖いよー。

猛ぅー、助けて、兄ちゃん!

 すかさず電話する僕。
 トゥルルルル。

 トゥルルルル。

ん? どっかから電話の音が……
 トゥルルルル……。
こっちかな?
 レジの下をのぞく僕。
…………
…………
……兄ちゃん、何してんの?
かくれんぼ
だから、僕の職場に遊びに来ないでよー!
ははは
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登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

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