最強の森ダンジョン、ジュエリーダンジョン!……に挑む用意

文字数 2,017文字

「ちょっと、説明してよナイト!」
〈……ジュエリーダンジョンはこのスカルの古代神殿より北にある森ダンジョンだ。
最強のダンジョンというのはこの世界にあるダンジョンの中でも最も強いダンジョンだ。
最弱から行くと、
森ダンジョンのジュエリーダンジョンから始まり、山ダンジョンのダイヤモンドダストの氷雷ダンジョン、廃鉱ダンジョン、平原ダンジョン、洞窟ダンジョン、城ダンジョン、島ダンジョンなど。
それぞれの種類のダンジョンの中で考えると上級だな。
迷子目安というのは森ダンジョンのみにある迷子のなりやすさで、ウッド・ラビリンス・ダンジョンではそれが1000分の999、ジュエリーダンジョンでも同じだ。ウッド・ラビリンス・ダンジョンには魔物がほとんどいなかっただろう。だがジュエリーダンジョンにはトラップがある。
ウッド・ラビリンス・ダンジョンには霧があるだけだったが、ジュエリーダンジョンは進めば進むほど周りの木などを構成している宝石が変わり、四方八方からモンスターが攻めてくる。
で、最強モンスターというのがある。バタフィ、モース、マーム、ミミズなどから1種類ずつ、猛獣から2種類選ばれるんだが、ポイズン・バタフィはバタフィの中でも一番強い、毒を使うバタフィだ。ただ、ドラゴンのみ効く毒だ。おそらく傷癒しは効く。
で、ジュエリーダンジョンの奥にはミニドラゴンのジュエリードラゴンが群れで生息している。
森ダンジョンというのはモンスターが生息している森のことだ。
よくジュエリーダンジョンで死んでいるのは、ポイズン・バタフィやモンスターにやられたり、迷って餓死した盗賊どもだ。〉
ナイト……今日は説明長いよ。
〈というわけでごめん、ジュエリーダンジョン行くとき、スカル村で休憩してるわ。〉
〈ジュエリーダンジョンの手前までは送りますよ。〉
「じゃあ中には護衛猛獣連れて行こう。」
「道案内はどうすんだよ。」
「そこらへんで猛獣捕まえればいいっしょ。」
「言葉しゃべれないじゃん。」
「そういう時は事実改変できる『リアルストーリー』の出番でしょう。」
「優羅、頼んだよ。」
「『リアルストーリー』、発動!事実改変、ポイズン・バタフィの人間無害化、一匹を猛獣化し、しゃべれるように!」
「ジュエリーダンジョンで迷子にならないためにはどうすんだよ。」
「蒼が『空間魔法封印』使えば何とかなるんじゃない?」
「英語にならないの?その魔法。」
うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
せっかく人がそういう魔法を調べてるってんのに!
そう、まだジュエリーダンジョンまではいってない。どこかというと、妖精の村の魔法図書館。
私はステータスが黒魔法使いで、今のところ覚えてる魔法は、生活魔法から禁忌魔法まで全1,10,100,1000,1000……5000000種類。魔法図書館の館長さんによるとそれはこの世界にあるすべての魔法らしい。
さらっとジュエリーダンジョンで使えそうな魔法を読んでおくのと、禁忌魔法が気になるからそこも読む。
暇人は(魔法使えないみんなは)それぞれのレベルチェックとステータスレベル、ステータスの特徴についてを細かく調べている……と信じたい。
『禁忌魔法一覧
メテオ 流星群を落とす魔法。使うと即死。大精霊の魔力を借りても寿命が半分縮む。
ビッグファイアー・ボール 大きい火の玉を飛ばす魔法。最大でウッド・ラビリンス・ダンジョンを焼き尽くすことができるほどの大きさと威力になる。
ビッグ・ウォーターストライク 大きい水の球を飛ばす魔法。最大で西の砂漠地帯、ガイアスをすべて川とすることができるほどの水を放出する。』
などなど。
『人々が信じる魔法
広範囲ヒーリング
ミニメテオ・ストライク
ウルフストップ
ドラゴンストップ』
これ、使えそう。
〈広範囲ヒーリングはその名の通り、広い範囲で負傷したものをいやすことができる。この世界では聖職者でも使えないから、使えたら神として崇められそうだな。〉
……ちらり。(夜を見る。)使えそうなやついるね。
〈ミニメテオ・ストライクは小さな隕石を落とす魔法だよ。まぁ禁忌魔法のメテオの小さめバージョンだと思って。たいてい大きな魔力を持つ魔法使いしかできないし、それくらいの魔力があったらメテオ落として国を海に変えることができるから、使える人は恐れられるね。〉
……。(内心は『私使えると思うんだけど。』)
〈ウルフストップとドラゴンストップはほとんど同じ意味だね~。ウルフストップはウルフマン城ダンジョンから半径2kmのところにいる猛獣で、そのウルフが暴走したときに止めることだよ~。そうとう度胸があって、さらにかなり腕の立つビーストマスターじゃないとできないから、できたらけっこう尊敬されるよ~。〉
……ちらり。(緑ちゃんを見る)できそうな人、いる。
〈で、ドラゴンストップはそれのドラゴン版。〉
……ちらり。(瑠璃を見る)絶対、瑠璃、できるじゃん。
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