第27話 登記識別情報通知と請求書がやってきた

文字数 1,550文字

 司法書士へソフトな圧をかけた甲斐あって、5月25日の夕方、レターパックプラスで書類が届きました。

《届いた書類》
1,登記識別情報通知(昔でいう権利証)(再発行できないので大切に保管せねば)
2,登記完了証
3,登記簿謄本(物件の詳細や権利関係が記載されている)(私の好きなコンテンツ)
4,請求書

 登記完了証を見たところ、申請受付日5月11日、そして登記完了は5月17日。
……やっぱり。司法書士に21日に電話したとき、
「今日の午前に登記完了したばかりです」なんて見え透いた嘘ついて。
なんだろう、登場人物全員、督促しないと動かない人ばかり? みんなややご年配だからスローペース?

 そして請求書の金額を見た。

司法書士と打ち合わせをしたあのとき、
「先生、私はいくらかかりますか?」の問いに、
「だいたい、そうですね、32千円くらいですかね」
その言葉に安心していたのだが、この32千円は『登録免許税(とうろくめんきょぜい)』のみの金額だったことに今気づく。その他に『司法書士報酬』という伏兵(ふくへい)が、いた。

今回、相続による所有権移転の請求金額は、76,984円でした。
《内訳》
登録免許税32,500円(これは相続で資産が増えるため、国へ収める税金なのでやむなし)
司法書士の報酬額39,930円
雑費(謄本、閲覧、相続関係説明図)+消費税=4,554円(これもやむなし)

……「合計すると高いな」と思いました。確認したところ、妹も私と同じくらいの金額で、兄は一番土地の評価が高いので11万円でした。


 私は長年、陰キャオタクをやらせてもらっています。
一応、気になったことは調べないと気が済まないのです。金額の根拠を納得してからでないと振り込みができない。
「うへぇ、予想外の出費!」とか言いながらも、即、振り込みをした妹のメンタルが羨ましい。実家の兄は母が支払うことでしょう。


 まずは登録免許税、これには計算根拠があります。
不動産の固定資産税評価額×0.4%(相続の場合)(相続以外はもっと税率が高い)

登記完了証に記載を見つけました。
課税価格 金8,148,000円
登録免許税 金32,500円

 問題は司法書士の報酬です。
計算根拠が無いのです。平成15年に報酬規定が排除され、各司法書士事務所で報酬を自由に設定できるようになったという経緯があります。
そこで私は「司法書士報酬 相続 所有権移転登記 相場 平均」などのワードで検索しました。

調べ尽くした結果、
「相続登記申請の報酬相場は5~8万円」
(2018年に日本司法書士会連合会が実施したアンケート結果によるもの)

「最低額39,200円、全国平均額66,600円、最高額106,500円」
(やはり日本司法書士会連合会が公表する報酬データ例)

……あまたの司法書士のHPも閲覧した結果、この報酬額39,930円は良心的であることがわかりました。
ギリ、4万円の大台に乗せないようにしているところも、頑張っているような。

 私はPC画面を見過ぎてショボショボする目に目薬を差し、朦朧としながらネットバンキングで司法書士の指定口座へ振り込みをしました。振込手数料440円。

昨日、深夜のことでした。


【追記】
 「遺産分割協議書」の作成は税理士が行いました。2万円。
税理士にはこの他に、戸籍関係図、財産調査・評価、報告書等書類の作成報酬として20万円を母が支払っています。
母は「もっと(費用が)かかるかと思った」などと言ってノーダメージ。そして兄も妹も自分達が支払う訳では無いので平然としています。

 私は金額を見て密かに「うわぁ……」と思いました。
母が動揺するといけないので口には出しませんでしたが。
私はいわゆる素人なので、こういったものの基準や相場がわかりませんが、この「20万円」は、山びこのように私の心に反響しました。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み