(四)

文字数 282文字

 一週間後、学校は今日から秋休みだ。コロリョフ商会には昨日までに契約書にサインしてレンタル料を支払った。
 そして俺とシッコは港の更衣室で操縦服を着込み、宇宙港の小型船桟橋に係留されている宇宙船の所まで来て乗り込んだ。
 俺たちは操縦席に座った。コンピューターの電源はすでに入っており、スイッチや計器が並ぶ古めかしい操作盤には灯りがついていた。エンジンの暖気も港湾局の整備員の人がやってくれたらしい。
 港の管制官と無線でやりとりした。コロリョフだけでなくこの管制官も俺たちのフライトを心配してくれていた。もちろん俺も心配していた。シッコだけはやる気満々だった。

(続く)
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