第16話 祝 辞
文字数 815文字
～同日、カラオケボックス、午後5時05分～
最初からちょっといい感じでしたよね。
あァ、フジッチさんもそう思う？
ミヤシタ、さっきの「おばさんの話」、後でＬＩＮＥよろしくな。
ち、ちょっと、アイバくん！！
冗談、冗談。
(！！)
ハセ！
～ハセガワが遅れて到着する。～
遅くなってゴメン・・・
おめでとう・・・
ありがとう。
ありがとうございます。
～ハセガワがミヤシタに1通の封筒を差し出す。～
(？)
～封筒には手書きのメモが入っている。～
「かわいい」「華奢 」「声」「優しい」「詩人」「目を見て話す」・・・
って何ですか、これ？
ミナミちゃんのいいとこだよ！
1つくらい知らないことあるだろ？
バカ。
ありがとうございます。
・・・あ、でも、言うほど「詩人」じゃないですよ、ね？
・・・
クスッ
やるじゃん、ハセガワくん。
よしッ、っと。
頑張ったな。
～アイバとクノが
ハセガワを連れて退出する。～
《LINE：ちょっと早いけど離脱します。ハセとクノで2次会へ。》
(！！)
だって。
みんな、格好良すぎ。
～同日、カラオケボックス近くのファミリーレストラン、
午後5時50分～
女なんて星の数だけいるって、なァ？
そうそう。
もっとも、星に手は届かないけどな。
・・・
そもそもストライクゾーンが
そこは問題じゃないだろ、
どっちみち球が来ないんだから。
・・・てめェら、
(！！)
《LINE：格好よかったよ、ちょっとだけ。》
～切なさと嬉しさが綯 い交 ぜになり、
ハセガワは号泣する。～
星って
こんなに近いんだっけ？
≪☎：あ、キタジさん、今から来れない？
オイッ、何勝手なことしてんだよ！！
向こうに迷惑、って、あ、
≪☎：あ、もしもし？・・・無理に来なくていいから・・・≫
≪☎：無理してでも行く。≫
(！！)
≪☎：もしもし？
何か
≪☎：あ、1人で来ることを強くお勧めします。≫
