札場(さつき)病院
文字数 1,617文字
-PM 6時45分-
《札場病院受付》
では、どうぞ··
《エレベーター前》
壊れているのか··
エレベーターが全く来ないので
··仕方なく俺達は階段で
3階まで行くことにした··
カンカンカン―···
ガチャ·· キィ――― パタン
俺達は仕方なく階段を戻ることにして
ドアノブを回した··
その時···
ガチッ
もはや俺達は
奴らの思うつぼなのかもしれない··
階段以外の出口なんてあるのか···?
ここは3階だし··
窓があったとしても降りることは···
·····あれ、窓···?
月は··、出ていないのか?
今日はスーパームーンなんだろ?
少しくらい月明かりがあっても··
···いや、もしかしたら
窓すら無いのかもしれないな···
《204号室》
シ――――――ン···
···何で?!
今まで手を繋いでいたのに?!
離れたことにも気づかないとか··
あり得ないだろうがっ!!
と、その時····
ブツッッッ
バラバラバラッッ
カツンッ··
カンカン·· カンカン··
コロコロコロ··
何故なのか···
理由なんて考えている程
余裕はなかった
レンの魂と繋がっていた
唯一の結界である数珠が
急に切れたのだ····
数珠の珠は、切れた途端に
無色透明に変わり果て、まるで
何も感じられないただの石になっていた
それでも俺は、転がっていく珠を
必死でかき集めた··
俺にとってこの数珠はレンとの
繋がりでもあったから··
手放す事なんて出来る筈もない··
ズサッ····ズルズル―··
··ア··スマ··