6 政策分類図
文字数 770文字
『文明の星』理論(仮説)では、技術と政策の内部分類も、
対称的・合理的に説明することができます。
この図では政策の側の分類を示しました。
文明活動の本体である経済・社会活動を、
豊かにするのが技術、健全に保つのが政策だとすると、
政策はその
次の4種類に分類できます。
(1)経済・社会政策……直接ルート
経済・社会活動に直接働きかけて、
人々の利害関係を調整することにより健全に保つ、
産業・金融・財政政策や福祉・保険・労働政策です。
文明発展に伴い、制度・政策は分権化するので、
後述の技術的政策に続いて、
経済政策はもとより社会政策でも、
民間団体や個人の役割が増してきたと思います。
(2)人的資源政策……間接ルート
教育政策、保健(公衆衛生)政策のように、
政策を立案・支援・活用・改善できる人的資源を、
育成・確保する政策です。
保育は児童福祉政策に含まれますが、
教育機能の向上や幼保一元化という形で、
実質的にはこの分野に移りつつあるかもしれません。
(3)行政管理政策……自助ルート
広い意味では経済・社会活動の一部ともいえる、
制度・政策の立案・実施それ自体を助ける技術です。
政府機関をひとつの小社会と見れば、
この行政管理政策を組織編成や人材育成、施設整備などに分け、
他の(1)(2)(4)の政策区分に含めることもできます。
しかし、行政管理政策は他の政策を実現する政策として重要であり、
また後の図8で述べる技術分類の、
〝
ひとつの政策分野と見てよいと思います。
(4)技術的(いわゆるハード的)政策……互助ルート
同じく、広義では経済・社会活動の一部でもある、
技術の健全な開発・普及を助ける政策です。
これはさらに、相手方となる技術の分類に応じて、
3つに分けることができますが、
その分類については、図9でまた詳しく述べます。