第5話 ミナミ
文字数 718文字
～6月、昼前の大学～
今日、誰も来ないね。
クノは彼女の手伝いとかって言ってたな。
そうなんだ。
マリちゃんも今日用事があるって言ってた。
授業終わったら学食行ってみよう。
～同日、午後の学食～
ハセくんもいないみたい。
何か食べよう。
プチダイエット中。
え！？どこ！？
ちょっと、目付きイヤらしい！
生まれつきだよ！
クスッ
あ、午後の授業、お休みだ。
駅前でお茶しよっか？
うん。
～同日、午後の喫茶店～
ホット1つ、それとランチ1つ。
ねェ、相羽くんってさ、
時々不思議な感じがするときあるよね。
え？オレ、不思議ちゃん？
何ていうか、アイバくんの周りだけ、
何か時間がゆっくり流れるっていうか。
能力者？
何かホワッとした感じに包まれてるみたいな？
くすぐったい匂いがする。
褒められてんのかな？
私は好きだけど・・・
そういえば、ハセにもそんなこと言われたような・・・
ハセくんにも？
お前って
変に「まったり感」出すときあるよな、って。
クスッ
「まったり」っていうのとは少し違うけど、気持ちは分かる。
もしかして、
ミナミちゃんとハセって感性似てる？
そうなのかなァ。
ミナミちゃんだって、オーラ出てるよ。
本当？
「どう？私、かわいいでしょ！」っていう。
ちょっとォ〜！
嘘、嘘、凄く優しいオーラ、
そういうとこモテるんだろうな。
別にモテないし・・・
コクられたことない？
あるけど・・・
何となく・・・第一印象で分かっちゃうんで断っちゃう。
へェ、オレの第一印象は？
不思議ちゃん！！
オイッ！！
クスッ
来週、
写真展あるみたいだし。
月美ってすぐそこの大学？
うん、グループLINE送っとこうっと。
そろそろ行こっか。
うん。
(何でフリーなんだろう？)
