第16話 年寄りの気難し屋
文字数 1,063文字
家庭教師のディートリヒシュタイン先生とフランツ、歩きながら……
だが、女性の悪口はいかん。後が怖いぞ……。女性の悪口を言わないのはね、処世術と言うんだ、嘘じゃなくて。
(傍白)
かわいそうに。フランスのレディ達に育てられた弊害だな。彼女らの迫力は、凄かったもんな……。
(こほん)
みんなが褒めるのは、君がドイツ語を話すようになったからだよ。
文字数 1,063文字
家庭教師のディートリヒシュタイン先生とフランツ、歩きながら……
(傍白)
かわいそうに。フランスのレディ達に育てられた弊害だな。彼女らの迫力は、凄かったもんな……。
(こほん)
みんなが褒めるのは、君がドイツ語を話すようになったからだよ。
フランツ(フランソワ)
ナポレオンとオーストリア皇女、マリー・ルイーゼの息子。父の没落に伴い、ウィーンのハプスブルク宮廷で育てられる。
無位無官のただの「フランツ君」だったのだが、7歳の時、祖父の皇帝より、「ライヒシュタット公」の称号を授けられる。