第一章 スカウトは突然に
文字数 1,052文字
彼女が引退した後もアイドルブームは収まらず、今日も各地でアイドル番組が見られ、アイドルソングが聞かれていた。
ここ、
そして、その商店街を猛烈な勢いで走る少女が一人。
|由田≪よしだ≫いす|香≪か≫。
近くの高校に通う一年生で、この商店街のCDショップでアルバイトをしている。
近くの高校に通う一年生で、この商店街のCDショップでアルバイトをしている。
いす香は通用口から勢いよくCDショップに駆け込んだ。
その時、店の自動ドアが開き、入店音が軽やかに鳴り響いた。
えっ、ウチ!?
いや、ウチはその、店員なんやけど、今日は遅刻してまだ着替えてのーて……。
あっ! そやった。えーと。
いらっしゃいませー。何かお探しでしょうか?
――でもなくて! ううう、何やっとんやウチは……。
いや、ウチはその、店員なんやけど、今日は遅刻してまだ着替えてのーて……。
あっ! そやった。えーと。
いらっしゃいませー。何かお探しでしょうか?
――でもなくて! ううう、何やっとんやウチは……。