(三)‐11

文字数 263文字

 大川と浅野はすぐに立ち上がって、箱をもって車道へと向かった。念のため大川は基板と爆薬の間にスプレーのノズルを挟んだままにしておいた。もともと基板と爆薬は上下に付いていたが、今は基板を立てて箱の収め、スプレーノズルが箱の上に出るようにしてある。ジャイロセンサーが働けばすぐさま起爆するところだが、今は通電していないので、すぐには爆発しない。
 車道へ戻ろうとするとき、通路のところからガードレール代わりの欄干を跨がなければならなかった。これが、耐爆スーツを着たままだと大変で、浅野は欄干から車道の方へ転げ落ちてしまった。

(続く)
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