第1話
文字数 1,994文字
【CASE1】
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおじいさんが住んでいました。
おじいさんは柴刈りに、そしてもう一人のおじいさんも柴刈りに行きました。
『①!』
おじいさんは脚立 に登り、高いところにある枝を折ろうとすると、バランスを崩しました。
すると脚立を支えていたおじいさんが、落ちそうになったおじいさんを見事に受け止めました。
近付く二人の顔。
ぶつかる視線。
激しく高鳴る胸の鼓動。
気持ちを抑えきれない二人はそのまま、熱い口づ……
『②!』
家に帰宅した二人。
だけど胸の高鳴りはおさまらないようで。
「おじいさん。今日はワシに攻めをさせてくれんかのぉ」
「無理じゃ! ワシ、アナコンダにイボ痔のイボ太郎を飼っていてじゃな、今ぶち込まれたらイボ次郎が爆発してしまうわい」
「なんと!? それなら仕方ないのぉ」
その日二人は熱い夜を過ごし、気持ちよさそうに天国に逝ったそうじゃった。
『③!』
めでたしめでたし。
【CASE2】
むかしむかし、あるところに、俳優おじいさん、デザイナーおじいさん、アスリートおじいさんと、シンガーソングライターおばあさん、モデルおばあさん、ショップ店員おばあさんが、共同生活をしていました。
『④!』
するとモデルおばあさんが、アスリートおじいさんを川へ洗濯に誘いました。
洗濯を一緒にしながら何気ない会話が続きます。
だけどモデルおばあさんはどこかぎこちなくて……何かを決意しているように見えます。
洗濯を終えると大きな石に二人は座りました。
暫く沈黙が続きます。
「あのさ……」
沈黙を破ったのはアスリートおじいさんでした。
「トカゲとカナヘビの見分け方、分かる?」
『⑤!』
トカゲとカナヘビの見分け方を手取り足取り優しく教えるアスリートおじいさん。そのイキすぎたボディタッチは、もはや前戯と言っても過言ではなかった。
満更でもないモデルババア。
『⑥!』
近付く二人の顔。
ぶつかる視線。
激しく高鳴る胸の鼓動。
気持ちを抑えきれないトカゲとカナヘビはそのまま、熱い口づ……
『⑦!』
めでたしめでたし。
【CASE3】
むかしむかし、あるところに、ゴリラとマンドリルが住んでいました。
【ゴリラ】
霊長目ヒト科ゴリラ属に分類される構成種の総称。
昼行性で、果物やアリなどの昆虫を好んで食べる。
最も好きな食べ物は“糖度四十を誇るプレミアムバナナ”で、群れのボスゴリラになると強い願いを抱きながら崖から飛び降りた場合、タイムリープやタイムトラベルをすることがある。
※諸説あります。
※[むらもんたのゴリラ大全]出典
【マンドリル】
ゴリラの下位互換。
ただし「ただいマンドリル」や「いただきマンドリル」など語尾につけやすく汎用性が高いため、一部のコアなファンがいる。
そういったファンを“マンドリラー”と呼ぶ。
※諸説あります。
※[むらもんたのマンドリル的優しい気持ち]出典
『⑧!』
めでたしめでたし。
【CASE4】
むかしむかし、あるところに、卍マン文雄とハヤシライス米子 、そして二人の子供であるケンブリッジチャゲが暮らしていました。
『⑨!』
ケンブリッジチャゲは巻きつけるだけのアスリート教材【スピードランニング】を腰にセットし、毎日トラックに引っ張らました。
『⑩!』
オリンピックで金メダルを取りました。
めでたしめでたし。
【CASE5】
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
「おじいさんや、今日はーー」
おばあさんが何かを話そうとしましたが、それを遮るようにして、
「おばあさんや、今日も、ちと帰るのが遅くなりそうじゃ。すまんが先にご飯を食べていてくれないかの?」とおじいさんが言いました。
「そうですか。わかりましたよおじいさん。気をつけてくださいね……」
(今日は……五十回目の結婚記念日なのになぁ……)
おじいさんは山へ柴刈りに。
おばあさんは川へ洗濯に行きました。
川で洗濯をしていると、おばあさんはふと出会った頃のことを思い出してしまいました。
(あのころは大切にしてくれていたんだけどなぁ……)
洗濯を終え、家に帰るとーー
「おばあさんや。結婚五十周年おめでとう」
仕事で遅くなるはずのおじいさんが綺麗な花束と木彫りの箸を持って出迎えてくれました。
「おじいさんや……これはどういうことだい?」
「さぷらいずじゃ。いつもおばあさんには苦労かけてるからのぉ」
「あ……ありがとう」
涙を流すおばあさん。
「愛してるよ。モモちゃん」
「あたしも愛してる。太郎くん」
二人は出会った頃を思い出していた。
自然と呼び方もあの頃に戻る。
抱きしめ合う二人。
そう。これはモモと太郎の愛の物語。
桃はどんぶらこしないし、犬・猿・雉もでてきやしない。だから当然鬼がバイオレンスすることもない。
真実の【モモ太郎】。
めでたしめでたし。
『⑪!』
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおじいさんが住んでいました。
おじいさんは柴刈りに、そしてもう一人のおじいさんも柴刈りに行きました。
『①!』
おじいさんは
すると脚立を支えていたおじいさんが、落ちそうになったおじいさんを見事に受け止めました。
近付く二人の顔。
ぶつかる視線。
激しく高鳴る胸の鼓動。
気持ちを抑えきれない二人はそのまま、熱い口づ……
『②!』
家に帰宅した二人。
だけど胸の高鳴りはおさまらないようで。
「おじいさん。今日はワシに攻めをさせてくれんかのぉ」
「無理じゃ! ワシ、アナコンダにイボ痔のイボ太郎を飼っていてじゃな、今ぶち込まれたらイボ次郎が爆発してしまうわい」
「なんと!? それなら仕方ないのぉ」
その日二人は熱い夜を過ごし、気持ちよさそうに天国に逝ったそうじゃった。
『③!』
めでたしめでたし。
【CASE2】
むかしむかし、あるところに、俳優おじいさん、デザイナーおじいさん、アスリートおじいさんと、シンガーソングライターおばあさん、モデルおばあさん、ショップ店員おばあさんが、共同生活をしていました。
『④!』
するとモデルおばあさんが、アスリートおじいさんを川へ洗濯に誘いました。
洗濯を一緒にしながら何気ない会話が続きます。
だけどモデルおばあさんはどこかぎこちなくて……何かを決意しているように見えます。
洗濯を終えると大きな石に二人は座りました。
暫く沈黙が続きます。
「あのさ……」
沈黙を破ったのはアスリートおじいさんでした。
「トカゲとカナヘビの見分け方、分かる?」
『⑤!』
トカゲとカナヘビの見分け方を手取り足取り優しく教えるアスリートおじいさん。そのイキすぎたボディタッチは、もはや前戯と言っても過言ではなかった。
満更でもないモデルババア。
『⑥!』
近付く二人の顔。
ぶつかる視線。
激しく高鳴る胸の鼓動。
気持ちを抑えきれないトカゲとカナヘビはそのまま、熱い口づ……
『⑦!』
めでたしめでたし。
【CASE3】
むかしむかし、あるところに、ゴリラとマンドリルが住んでいました。
【ゴリラ】
霊長目ヒト科ゴリラ属に分類される構成種の総称。
昼行性で、果物やアリなどの昆虫を好んで食べる。
最も好きな食べ物は“糖度四十を誇るプレミアムバナナ”で、群れのボスゴリラになると強い願いを抱きながら崖から飛び降りた場合、タイムリープやタイムトラベルをすることがある。
※諸説あります。
※[むらもんたのゴリラ大全]出典
【マンドリル】
ゴリラの下位互換。
ただし「ただいマンドリル」や「いただきマンドリル」など語尾につけやすく汎用性が高いため、一部のコアなファンがいる。
そういったファンを“マンドリラー”と呼ぶ。
※諸説あります。
※[むらもんたのマンドリル的優しい気持ち]出典
『⑧!』
めでたしめでたし。
【CASE4】
むかしむかし、あるところに、卍マン文雄とハヤシライス
『⑨!』
ケンブリッジチャゲは巻きつけるだけのアスリート教材【スピードランニング】を腰にセットし、毎日トラックに引っ張らました。
『⑩!』
オリンピックで金メダルを取りました。
めでたしめでたし。
【CASE5】
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
「おじいさんや、今日はーー」
おばあさんが何かを話そうとしましたが、それを遮るようにして、
「おばあさんや、今日も、ちと帰るのが遅くなりそうじゃ。すまんが先にご飯を食べていてくれないかの?」とおじいさんが言いました。
「そうですか。わかりましたよおじいさん。気をつけてくださいね……」
(今日は……五十回目の結婚記念日なのになぁ……)
おじいさんは山へ柴刈りに。
おばあさんは川へ洗濯に行きました。
川で洗濯をしていると、おばあさんはふと出会った頃のことを思い出してしまいました。
(あのころは大切にしてくれていたんだけどなぁ……)
洗濯を終え、家に帰るとーー
「おばあさんや。結婚五十周年おめでとう」
仕事で遅くなるはずのおじいさんが綺麗な花束と木彫りの箸を持って出迎えてくれました。
「おじいさんや……これはどういうことだい?」
「さぷらいずじゃ。いつもおばあさんには苦労かけてるからのぉ」
「あ……ありがとう」
涙を流すおばあさん。
「愛してるよ。モモちゃん」
「あたしも愛してる。太郎くん」
二人は出会った頃を思い出していた。
自然と呼び方もあの頃に戻る。
抱きしめ合う二人。
そう。これはモモと太郎の愛の物語。
桃はどんぶらこしないし、犬・猿・雉もでてきやしない。だから当然鬼がバイオレンスすることもない。
真実の【モモ太郎】。
めでたしめでたし。
『⑪!』