25 集合知(2)

文字数 593文字

多様な予測モデルについて、西垣さんは、

集団誤差=平均個人誤差-分散値

といった具合にね、数学的にまとめている。

ちなみにこれを集合知定理と呼んでいる

【集合知定理がしめすのは、集団における個々人の推測の誤差(第一項)は多様性(第二項)によって相殺され、結果的に集団としては正解に近い推測ができる、ということである】[西垣:P37]と言う
つーか、なんで集合知定理が成立するんですか?
それを説明しようとすると、数式がでてくるよ
パス

ま、要するに、多様性が大事ってことね?

多様性のなかで、ズレが相殺されてくってことね?

つーか、それやっぱし、ルソーじゃん、一般意志じゃん

ところが、そーいうわけにもいかない

みんなが部分的に正しい答えを知ってる四択クイズとか、

雄牛の体重当てゲームとか、

そういうのについては、なるほど、集合知はアテになるんだが・・・・・・

たとえば、現実の社会問題とか、そういうのはさ、そう単純なことじゃないでしょ

原発どうするか、とか、安全保障どうするか、とかさ
まぁ、たしかに・・・・・・
集合知にも、得意なものと、そうでないものがあるってことだよ
だから西垣さんも、【多様な利害や価値観が対立するような問題については、集合知が有効かどうかは全然わからない】[西垣:P43]と言い切る
まぁ、そうだろうね・・・・・・

[引用文献]

西垣通『集合知とは何か ネット時代の「知」のゆくえ』中公新書、2013

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登場人物紹介

デンケンさん(49)・・・・・・仙人のごとく在野に生きることを愛する遊牧民的活字ドランカー。かつては大学院にいたり教壇に立ったりしていたが、その都度その都度関心があることだけを考えていきたい、という専門性を磨こうとしないスタンス、及び『老子』の(悪)影響があり、アカデミズムを避けた・・・・・・がゆえに一介のサラリーマンである(薄給のため独身、おそらく生涯未婚)。

朝倉恭平(30)・・・・・・ご近所の鷺ノ森市文化創造センターに契約職員として勤務。

(チャットノベル『毒男女ぉパラダイス!!』の登場人物・朝倉5年後の姿)

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