組手編⑥試合を勝手に中断しない

文字数 576文字


言うまでもなく、試合の進行を取り仕切るのは審判です。
審判が「やめ」の合図を出さない限り、試合は続行中なのです。

にもかかわらず、自分の判断で勝手に試合を中断し、あまつさえ相手に背を向けてしまう選手を時折見かけます。

大抵の場合は相手も空気を読んで攻撃を中断してくれますが、そうはいかないき場合もあるでしょう。

相手が気付かない場合もありますし、ここ幸いとばかりに攻めてくる選手もいます。
もちろん、反則ではありませんから相手選手に非はありません。勝手に油断する方が悪いのです。

スポーツマンシップのようなものを相手に期待してはいけません。
自分の身は自分で守りましょう。

審判が「やめ」の合図を出すまでは、いいえ、合図に気付かず攻撃を続けてくる可能性もありますので、完全に相手の動きが止まるまで油断してはいけません。

もし何らかの理由で試合を中断してほしい場合は、相手との距離を充分に取った上で審判に申し出てください。
その前に相手から視線を外すのは危険です。

逆に言えば、そうやって油断したところを狙い打ちにするのもテクニックの一つです。

才能はあっても、こういうところが抜けている選手はけっこういますので、隙を伺ってみてはどうでしょうか?

ずるい? 卑怯?

それは空手が武術であるということを忘れた脳筋スポーツ選手の発想です。

そのような発想が、空手から武の本質を奪うのです。



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