詩小説『オーダーメイド』3分の日常。全ての若者へ。

エピソード文字数 593文字

オーダーメイド

通り雨に湯気が立つ。小さい雨に霧がかる。

珈琲を立てる音に、香りは部屋を埋め尽くす。

ことの終わりに、虚しさを抱いた。

洗濯機を積めば、君の匂いを探す。

誰かが幸せになれば、誰かが傷ついた。

自転車で走りたい気分に、傘は玄関に立て掛けられたまま。

スローダンスを踊ってみせて。
特注で仕立てられた幸せを。
オーダーメイドの君を。
口ずさむように永遠を。

通り雨に湯気が立つ。小さい雨に霧がかる。

なびくカーテンに、生温い風を身にまとう。

人見知りな東京に、開いてはくれない懐。

触れるだけのキスに、軽いシーツの感じ。

弾く鍵盤に、跳ねる音。擦る指先に、集まる熱帯魚。

外したボタンのネルシャツに、その奥刻む鼓動を探してる。

スローダンスを踊ってみせて。
特注で仕立てられた幸せを。
オーダーメイドの君を。
口ずさむように永遠を。

止まり木で羽を休めるなら、結えた髪にうなじがいいじゃない。

まとめたゴムにクセがついた、おろした髪もいいじゃない。

叶わなくたって、それでもいいじゃない。

歳だけ拾って、それでもあなたがいいじゃない。

一文無しも、それでもあなたらしいがいいじゃない。

スローダンスを踊ってみせて。
特注で仕立てられた幸せを。
オーダーメイドの君を。
口ずさむように永遠を。

通り雨に湯気が立つ。小さい雨に霧がかる。
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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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