#06 晩餐会
文字数 1,346文字
早く大人になって、お母さんのようなきれいなドレスを着たいと思っていたノエルは、夢がかなったのですから、それはもう大はしゃぎです。
ノエルが、二コラの前でくるりと回ります。
二コラは、ぽっと頬を赤らめました。
お父さんのように黒い蝶ネクタイをビシッと決めた、タキシード姿のニコラ。
お母さんのように真珠のネックレスと、ベルベットのドレスに身をつつんだノエル。
さあ、ここまで
ふたりは目をきらきらと輝かせながら言いました。
そうね、私の思い描く晩餐会は……。
きらびやかなシャンデリアとキャンドルでライトアップされて、長いテーブルに真っ白なテーブルクロスが敷かれているの。テーブルの上には高そうなお皿がずらりと並べられていて、壁には1枚の絵が飾られているの。
そうだな、僕は優雅な会食を。
まずはオードブルの盛り合わせに、スープ、フォアグラやオマール海老、肩ロースのやわらか煮込み、パンと……、デザートはバニラビーンズ入りのアイスかな。僕はもう二度と食べたくないって言うぐらい、たらふく食べたいよ。
ふたりは目を開けると、あっと驚きました。
目をキラキラと輝かせながら、ぐるりと見回します。
目の前には、ふたりの思い描いたとおりの世界が広がっていました。
天井からはキラキラと光る、大きなシャンデリア。
長いテーブルの上には、豪華な食事がたんまりと。
ふたりの子供部屋が、一瞬にして別世界へと変わったのです!
天井からはキラキラと光る、大きなシャンデリア。
長いテーブルの上には、豪華な食事がたんまりと。
ふたりの子供部屋が、一瞬にして別世界へと変わったのです!
ニコラはまるで紳士のような振る舞いで、ノエルを席まで誘導します。
けれども、自分の思い描いた世界なのに、なんだか物足りなさを感じるノエル。
けれども、自分の思い描いた世界なのに、なんだか物足りなさを感じるノエル。
さあ、準備も整ったことですし、待ちに待った子供たちの晩餐会の始まりです!