第四章 ⑬
文字数 538文字
だから、中学校時代からの内部生と
高校からの外部生の間に、
私はいるようにしていました。
中間地帯組みたいなものです。
中学の頃のように、『ミドリムシ』と
呼ばれるようなことは、
高校では一度もありませんでした。
高校生になると、私みたいに一人で
静かに勉強している子も何人かは
クラスにいるものです。
私もその中の一人、でした。
それで、高校時代は、将来のことを深く
考えました。
中学時代は、かなり遊んだと言えます。
良い友達-泉樹たち―といっぱい遊びまわる
ことで、色々と吹っ切ろうとしていたのです。
でも、高校時代、私は真面目に未来像を
考えました。
そして、あの日 の失敗をなんとか
帳消しにしたいと思い、決心しました。
…久しく会っていないまこちゃんや私自身に
真摯に向き合っていた期間です。
そして、高校2年の夏、私は、
まこちゃんのように大変な目に遭って
しまった女の子や、またお年寄り、
子どもたちを助けたいと思い、
大学進学ではなく、就職を決意し、
高校卒業後、この今の仕事に
就いたのでした。
でも、私は職務に当たりながら、苦しいです、
今……。
あの日 のことを思い出し、まこちゃんの
腕を自分が掴んでしまったあの瞬間が、
よぎるのです、どうしても!!
(著作権は、篠原元にあります)