(四)-2
文字数 225文字
ではどこにいるのか?
案内された部屋の中央には、ケーブルにつながれたままの少年タイプの筐体が置かれていた。素っ裸で、背中の蓋が開きそこから何本ものケーブルが伸びていた。顔はうつむいていたが、よく見ると、確かに見覚えのある顔だった。
「あなたが会った二日市サムは、この子ね」
鳥栖博士が言った。
この子? この子というのは、まさか目の前の機体のことか?
「一五年前に実際に教育現場で使用されていました。今はすっかり実験用になっちゃいましたけどね」
(続く)
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