其々の進路
文字数 1,305文字
－PM4時05分－
《3年D組》
一樹··
···何だよ
倫也くん帰っちゃったよ··？
····あ～、そういやカラオケ行く予定だった··
追い掛けなくていいの？
ん··
もういい··
···じゃあ、帰ろう？
············
···一樹？
···柚希は
俺なんかの何処が良くて一緒に居たいと思うんだよ？
え···っ？
俺なんかより、もっと誠実な奴は沢山いるだろ
···········
まぁ··確かに誠実な人は沢山いるし、そう言う人と付き合った方が幸せなのかもしれないけど···
(ぐふっ)
でも仕方ないじゃない
私は一樹が好きなんだから
っ！！！
それに、今回の事で一樹が私の事をちゃんと想っていてくれてるのも分かったし··
もういいよ！
柚希···
あ、だからって次またあんな真似したら絶対に許さないから！
お、おぅ····悪かったよ··マジで··
ふふっ
じゃぁ···っ、帰ろ！
·····おう
－PM5時30分－
《青葉通り－クリスマスマーケット》
あらあらあら～っ！
すっごいクリスマス感ねぇ！
ほほう
寒い夜に中々ホットじゃない？
七海ちゃんお勧めなだけあるわ！
色々とキラキラしている！
最近は毎日、大学受験のお勉強ばかりだしたまにはこう言うのも良いわね
まーね、···ってか結局私まで奏良と同じ大学を目指すことになるとは··
いいじゃないの
どうせ腐れ縁なんだから！
いや···、ハードル高くてしんどいわ！
ふっ、必死でお勉強なさいよ～？
もし合格出来れば、また一緒に弓道だって出来るんだしね！
あ～··、そういや弓道も強豪な大学なんだっけ？··てか社会人チームで私は十分なんだけど
どうせ目指すなら高みを目指しなさいよ？あんたのご両親なんてどっちも素晴らしいお医者様なのに
親は関係ないでしょっ
サラブレッドじゃなくて悪かったね
···おや？
····ん？
これはこれは··
伊織じゃないですか
真那ーっ！！
···あれ、
二人も来てたのか
逢馬！！
···と真那ちゃん！
どーもですー
(真那！やっぱりあんたら付き合って···)
(いませんよ！！！)
っち
ふーむ、やっぱお前ら二人がデートしてる姿は何か不思議なんだよな··
···そおか？
デートではないです！
私はお似合いだと思うけどね～
早く付き合っちゃえばいいのに
ヽ( ;ﾟ;ж;ﾟ;)ﾉﾌﾞｯ
や、ややっやめて下さいよ！
まぁ、そのうちな～
な、何を····っ
まぁまぁいいじゃないの真那さん
ところで、二人とも進路は決まってんだよね？
あぁ、一応ね
俺は大学で心理学を学たいと思ってる
しっ、心理学です？！
···何その反応
霊だって元は人だ。心理は一緒だよ
先ずは心理を学び、理解する必要があるからな··今後のためだ
な、なるほど···
真那は？
わ···私は···
一応··管理栄養学を···
···へぇ
え···、でもそれだと二人は別の大学になるんじゃない？
そっ、それは···そうですが··
まぁ、そうは言ってもどっちも都内だろうから別に良いんじゃない？
まぁね、大学が別になった所で十朱とはきっと離れられない運命だと思うよ？
っ！！！
····はぁっ？！
な、何を言っているのかこの人は··
もはや何を考えているのか全く分からない··
