詩小説『東京』3分で東京。夢追い人へ。

エピソード文字数 495文字

東京

ごめんな東京。今、手が離せないんだ。
君の手を握りしめているから、東京。

なけなしの金を、キスでごまかした。
いつか印税で買ってあげるから。

古書店で、君に似合う本を。
古い匂いで、日焼けして、眠ってる本を。

君の明日を。僕の夢を。
君の愛を。僕の言葉を。
それらを東京と呼ぼうか。

君の嘘を。僕のジョークを。
今日の抜け殻を。明日のサナギを。
それらを東京と名付けようか。

ネオンの下、映し出された。
街路樹に実をつけて、ぶら下げた。

なんだか君は不幸みたいで、淋しそうだ。
可哀想に。それは僕の夢のせいか?

それならば僕の夢で報われるが良い。
一文無しを好きになったその答えを見つけるか。

悪いな東京。今、手が塞がってるんだ。
万年筆持つ右手も。愚かな夢握る左手も。

別れ話は苦手さ東京。今、口が塞がってんだ。
察してくれよ。分かるだろ?

君の明日を。僕の夢を。
君の愛を。僕の言葉を。
それらを東京と名付けようか。

君の嘘を。僕のジョークを。
今日の抜け殻を。明日のサナギを。
それらを東京と名付けようか。

君、君、君。
それらを東京と呼ばせてくれよ。
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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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