第17話 榛名春奈、倉庫内作業中⑩
文字数 1,224文字
『…………』
コマンドを開示した時から感じていた違和感…胸に抱いていた懸念が現実のものとなってしまった事に、カノジョは人知れずタメ息をついた。
『…新たに発生した問題の解決へ向けて並列思考を展開、榛名春奈のブラジャーを剥ぎ取ったのちに、
AIハルナが瞳を曇らせる中、榛名春奈と
『
AIハルナの指示を受けて、
ブラジャー防衛戦の最中、しきりにショーツへ手を伸ばしてくる
なんてヒドイことをするの!? という表情をする春奈…だが、ピンチとチャンスは表裏一体。彼女のピンチは、当真側にとってのチャンスなのだ。
動揺が走り、彼女の
ズル…ズル…ズル…とブラの布地が肌を擦る音がする。こうして絶体絶命のピンチを迎えた榛名春奈だったが、彼女はどうにかブラを剥ぎ取られるのを
『
しかし魔法の手と呼ばれるだけあって、本来そこには魔法的な力が働いていた。
『1号・2号の覚醒開始…覚醒、完了しました。特性が発現します』
特性を発現させた
これがトドメとなり、スルスルとガードを無視して、彼女の手の中からブラが離れてゆく。
もはや、どうしようもない局面を迎えた春奈の口から、悲しみを
次の瞬間、彼女の左後ろに位置していた
どこか愛嬌を感じさせる、女性語の感動詞…榛名春奈から、そういう声が上がると同時に、AIハルナがブラジャーの奪取に成功した事を当真へ告げる。
「剥ぎ取りの第2段階を完了しました」