国家と共に(11)

文字数 266文字

 七時三〇分に目覚ましに起こされたが、あまりに身体がだるく、八時半にセットし直してもう一眠りした。
 次に目覚ましが鳴ってからようやく起き出しシャワーを浴び、昨日脱ぎ捨てたスーツを身につけた。
 食パンをかじりながら机に座り、パソコンを立ち上げメールをチェック。ニュース一覧にもザッと目を通したが、とくに新しいことはないようだ。続いて天気予報も確認。
 一〇時に溜池山王で営業のアポイントが入っているが、ここからならタクシーで二〇分程度で着ける。俺はカバンに日毬のプロフィールや会社案内を詰め込み、事務所を出てタクシーに乗り込んだ。
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登場人物紹介

神楽日毬(かぐらひまり)

日本の未来を憂う女子高生。雨の日も風の日も、たゆまぬ努力を重ねて政治活動に励んでいる。

織葉颯斗(おりばはやと)

日本最大の広告代理店、蒼通の社員。営業先に向かう途中、街頭演説の最中だった日毬と出会うことになる。

健城由佳里(けんじょうゆかり)

日本最大の広告代理店、蒼通の社員。新人として織葉颯斗の営業に研修のため同行していたとき、演説中だった日毬に出会う。

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