第１０話　　私には、、、何が。

「「。。。。。。。。。。」」

口を(嘴を?)開いたのはサナだった。

「使い手さん、あなたが考えてみてくださいませ。あなたは他の人がどうやっても得られない、動物たちと会話する力を持っていますわ。その力を周りのために目的を持って使うというのなら、私たちは喜んで協力するでしょう。どのように扱うのかはあなた次第、なんじゃないでしょうか。」
「はい、そうですね。私ができることを考えてみます。」
「いつも私たち動物は、使い手のことを頼りにしているんだぞ。」
「はいっ。」
「そろそろ私たち、巣作りに戻りますわ。数週間はここにいます。いつでも来てくださいね。」

そう言うとアキト、サナは帰っていった。

そういえば、前にも長老様に言われたな。
私にできることってなんだ?

アキトとサナのおかげで、私は動物と話し合うことができるようになった。
そして今、アール民族はデーラ人から攻められようとしている。
デーラ人の狙いは海底資源。ん、でも、なんで武器が必要なんだ?海底資源を取るだけなのに。とすると、デーラ人の狙いは海底資源だけでなく、この島にもあるのかな。。。。。。この村には、何があるんだ?

あれあれぇ、ちょっと待てよ。
この村には長老様がいらっしゃるではないか。とりあえず、この情報を伝えるべきなのでは?

そうか!私には動物たちが知っていることを聞き、それを伝えるべきなんだ。まるで橋渡しのように。そうして動物も人間も互いに過ごしやすいように話し合う。
なんだか見えてきたぞおおおおお!いい感じだ!

私は、とても軽い足取りで村まで駆け出した
「ぬおおおおおおっ!」
かったが、小石に躓いた。
「痛っ。」
いつでも落ち着いて行動しようと肝に銘じるのであった。