(四)-5

文字数 267文字

 そして四人による「三者面談」が始まった。私の進路については、両親ともに「娘が決めるべきこと」「好きにしなさい」という立場を堅持していた。先生も「どうするんだ」と聞いてきたのだが……。
 もしも進学なら大学に行く費用がかかる。それが気がかりだった。本当であれば、きちんと話し合うべきなのだが、そもそも三人揃って話し合う機会が今までなかった。
 そのことを先生に言うと、両親二人は揃って「気にしなくていい。私が払う」と言ってくれた。
 私は少し安心した。経済的な負担がどうというより、ちゃんと私のことを気にかけてくれていたんだな、と。

(続く)
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