わたしたちのみらい

文字数 404文字

「言葉を失うのなら
 私は秋の虫になって
 ただ喉を枯らしていたい

   「あかねの花に夕日を重ねて
    あの夕暮れを思い出した
    あなたはそのときふと笑うの

      「電話をかけるわ
       一日置きと一日毎の
       あなたのお好きなタイミング
       で

        影が見えないのはね、そこ
        に暗闇が落

              ているからよ。

               拾わないと


「あなたは寂しい東京タワー
 昭和のエレベーターに乗り込んで
 過去のわたしを点灯する

   「あなたは孤独なアナーキスト
    ロープウェイの片道切符に
    わたしを未来へ連れていく

      「どうだった未来のわたし
       わたしたちの未来はいい感じ


      「どうだったみらいの私
       どこかに光は落ちていたかな


あら、
――眩しいから目が開けられないのかしら…
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