第9話 生命の進化・海
文字数 2,053文字
ある惑星にナノマシンが打込まれた。
打込まれたナノマシンは活動を開始する。
最初にナノマシンは地表近くに埋没していた膨大な水素化合物から水を生成した。
それから、ナノマシンは地殻に潜り込む。
やがて地面がひび割れ、隆起や陥没が始った。
地殻変動を引き起したのだ。
そしてプレートが移動し始める。
一度プレートが動き始めるとプレートの動きは止らなくなる。
惑星の自転やコアの回転と対流、恒星などから受ける潮汐がエネルギーを与え続けた。
やがてプレートの移動により火山が出現する。
火山活動により水は熱せられ大気に拡散した。
やがて雨となり地上に降注ぎ海や川を形成する。
陸と海が形成され地殻変動が穏やかになるとナノマシンは次の行程に入った。
それはアミノ酸の形成だ。
アミノ酸は大気を裂く雷と荒れ狂う海にもまれ形成され、やがて生命の源に変化をしていく。
やがて、小さな原始細胞が誕生した。
それを確認するとナノマシンは役目を終え自己崩壊分し消えた。
============
その生物は、まだ意識といわれる物はもっていなかった。
自分が何時から、何故此処 にいるのかも分からない。
海の中でプカプカと漂うことしかできない。
時々、なにかが口に入ってくる。
そうするとお腹が膨れる。理由は分からない。
そして暫くすると、お腹がへこむ。
それの繰り替えしだった。
そして、なんとなく上には暖かく明るいものがあり、周期的に暗くなる。
何回かそれを見ていると、激痛が走り、体が二つに分かれる。
おや、と思うと、分かれた方も、おや?と、思っているような気がする。
やがて、この分裂というものを何度も繰り返し、やがて朽ち果てた。
そして分裂した仲間は莫大な数になっていた。
ある日、仲間の一つが分裂したら毛のような物を1本もっていた。
それを動かして移動している。
いいな、それ・・・
そう思っていると、そのような仲間がどんどん増えていく。
それをうらやましく思っているうちに朽ち果てた。
ある時、仲間の一つが分離をしない。
変な奴だな? と思っていたら、細胞の分裂を繰り替えして複雑な形になった。
体を分離もせず、自分の細胞を増やすなんて気味が悪すぎる。
やがて体に堅い殻のような物を纏 い、小さな足のようなものが沢山 出た。
そして器用に足を細かく動かし自由自在に泳ぎ始める。
驚いていたら、突然、そいつが俺を捕まえて・・
ギャア!!!
食べられてしまったのだ。
それを見ていたの周りの同類は、パニックとなった。
だが、どうしようも無い。
そいつの方が動きが速い上に、食欲旺盛だ。
このような状況が続くなか同類は思った。
此奴 より俺たちの方の繁殖が早い。
食われた奴は運が悪いだけだ・・と。
そう思ったためだろうか、増殖する速度が早くなった。
そしてさらに長い年月をかけ大きな生物が現れた。
自由に泳ぎ移動できるものが・・。
あるものは海水を吐き出し、あるものは尾びれを使って。
ある日、尾びれと胸びれを備えた魚は、動物性プランクトンをたらふく食べてご機嫌だった。
気のあう同じ進化をとげた彼女と巣穴に戻る。
すると彼女はそろそろ産卵をすると言ってきた。
他のオスどもに、卵に精子をかけられてなるものか! そう堅く決意をした。
なのに・・ちょっとした隙に別のオスにすこし精子をかけられてしまった。
くっそ~、あれほど追い払っていたのに・・まあ、多少は仕方ない。
まあ、俺の子孫の方が沢山 残るだろう、じゃあ、後は任せたよ、彼女。
まったく何なのよ、あのオスは!
卵を産むまでは、散々しつこくつきまとっていたのに・・。
まあ、体格もいいから良い子孫は残せそうだけどね。
孵化 までは雌 の仕事なんて、誰が決めたんだろう、ほんとうに!
神様に文句をいいたくなるわ!
でも、へんね、この産まれた子・・なんか口の中に鋭い物がある。
私達にはないのに・・へんなの。
まあ、でもいいわ・・たくましいオスとして育って私の子孫を残すのよ。
尾びれで泳ぐ俺たちは、色々な種族を創り大繁栄をし数も増えた。
なのに、なんで
おれらと同じように尾びれや胸びれがあるのに、俺たちを食らう奴が現れるなんて・・。
どういうことだ、これは!!
神様、酷いじゃないか!!
なんで俺等の仲間から、俺等を食う奴なんて創んだよ!
わっ! 見つかった逃げないと!
ギャア!!! た、助けてくれ!! か・・かみ・・神さ・・
この時、彼らは自分達が進化の途中にあることを知らなかった。
また自分達が自然淘汰されたり、激変する環境で絶滅することも。
そして化石となり後世に残ることも。
ましてや進化をした子孫が足を得て、陸に侵出するなどという事を知る由も無い。
打込まれたナノマシンは活動を開始する。
最初にナノマシンは地表近くに埋没していた膨大な水素化合物から水を生成した。
それから、ナノマシンは地殻に潜り込む。
やがて地面がひび割れ、隆起や陥没が始った。
地殻変動を引き起したのだ。
そしてプレートが移動し始める。
一度プレートが動き始めるとプレートの動きは止らなくなる。
惑星の自転やコアの回転と対流、恒星などから受ける潮汐がエネルギーを与え続けた。
やがてプレートの移動により火山が出現する。
火山活動により水は熱せられ大気に拡散した。
やがて雨となり地上に降注ぎ海や川を形成する。
陸と海が形成され地殻変動が穏やかになるとナノマシンは次の行程に入った。
それはアミノ酸の形成だ。
アミノ酸は大気を裂く雷と荒れ狂う海にもまれ形成され、やがて生命の源に変化をしていく。
やがて、小さな原始細胞が誕生した。
それを確認するとナノマシンは役目を終え自己崩壊分し消えた。
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その生物は、まだ意識といわれる物はもっていなかった。
自分が何時から、何故
海の中でプカプカと漂うことしかできない。
時々、なにかが口に入ってくる。
そうするとお腹が膨れる。理由は分からない。
そして暫くすると、お腹がへこむ。
それの繰り替えしだった。
そして、なんとなく上には暖かく明るいものがあり、周期的に暗くなる。
何回かそれを見ていると、激痛が走り、体が二つに分かれる。
おや、と思うと、分かれた方も、おや?と、思っているような気がする。
やがて、この分裂というものを何度も繰り返し、やがて朽ち果てた。
そして分裂した仲間は莫大な数になっていた。
ある日、仲間の一つが分裂したら毛のような物を1本もっていた。
それを動かして移動している。
いいな、それ・・・
そう思っていると、そのような仲間がどんどん増えていく。
それをうらやましく思っているうちに朽ち果てた。
ある時、仲間の一つが分離をしない。
変な奴だな? と思っていたら、細胞の分裂を繰り替えして複雑な形になった。
体を分離もせず、自分の細胞を増やすなんて気味が悪すぎる。
やがて体に堅い殻のような物を
そして器用に足を細かく動かし自由自在に泳ぎ始める。
驚いていたら、突然、そいつが俺を捕まえて・・
ギャア!!!
食べられてしまったのだ。
それを見ていたの周りの同類は、パニックとなった。
だが、どうしようも無い。
そいつの方が動きが速い上に、食欲旺盛だ。
このような状況が続くなか同類は思った。
食われた奴は運が悪いだけだ・・と。
そう思ったためだろうか、増殖する速度が早くなった。
そしてさらに長い年月をかけ大きな生物が現れた。
自由に泳ぎ移動できるものが・・。
あるものは海水を吐き出し、あるものは尾びれを使って。
ある日、尾びれと胸びれを備えた魚は、動物性プランクトンをたらふく食べてご機嫌だった。
気のあう同じ進化をとげた彼女と巣穴に戻る。
すると彼女はそろそろ産卵をすると言ってきた。
他のオスどもに、卵に精子をかけられてなるものか! そう堅く決意をした。
なのに・・ちょっとした隙に別のオスにすこし精子をかけられてしまった。
くっそ~、あれほど追い払っていたのに・・まあ、多少は仕方ない。
まあ、俺の子孫の方が
まったく何なのよ、あのオスは!
卵を産むまでは、散々しつこくつきまとっていたのに・・。
まあ、体格もいいから良い子孫は残せそうだけどね。
神様に文句をいいたくなるわ!
でも、へんね、この産まれた子・・なんか口の中に鋭い物がある。
私達にはないのに・・へんなの。
まあ、でもいいわ・・たくましいオスとして育って私の子孫を残すのよ。
尾びれで泳ぐ俺たちは、色々な種族を創り大繁栄をし数も増えた。
なのに、なんで
こんなこと
になったんだ?おれらと同じように尾びれや胸びれがあるのに、俺たちを食らう奴が現れるなんて・・。
どういうことだ、これは!!
神様、酷いじゃないか!!
なんで俺等の仲間から、俺等を食う奴なんて創んだよ!
わっ! 見つかった逃げないと!
ギャア!!! た、助けてくれ!! か・・かみ・・神さ・・
この時、彼らは自分達が進化の途中にあることを知らなかった。
また自分達が自然淘汰されたり、激変する環境で絶滅することも。
そして化石となり後世に残ることも。
ましてや進化をした子孫が足を得て、陸に侵出するなどという事を知る由も無い。