じゅういち
文字数 503文字
コンビニで買った1本目の缶チューハイを開けて3分の1程飲み干す。せっかくの華金。隣には誰もいない。豪華なおかずもない。だが、全く問題ない。最近仕事が忙しく、大事なことを考える時間がなかった。そろそろ会社を辞めるきっかけ作りを考えなくてはいけない。考えれば考えるほど、チューハイとポテトチップスが勢い良く減っていく。
2本目を開けるところで、俺はついに作戦を思い付いた。2つの派閥を利用すれば良いのだ。今回のプロジェクトで俺が上野さんに意見を言う。対立派閥の俺の意見なんて、どうせすぐに跳ね返されるだけだ。それでもめげずに立ち向かう。そうすれば上野さんはヒートアップして、板橋も確実に加勢してくる。派閥同士の対立が深まったところで、退職届を突き付けてやる。これで俺の退屈な日常に、罪悪感無く終止符を打つことができるのだ。やりたい事なんて辞めてから考えてもいい。貯金もあるし、経歴も悪くはない。面接で退職理由をきちんと説明できれば、きっと採用してくれるだろう。希望する会社に合格したその日から、刺激的な日々が始まるのだ。気付いたら3本目の缶チューハイも空になっていた。そして、ソファに横たわって眠りについた。
2本目を開けるところで、俺はついに作戦を思い付いた。2つの派閥を利用すれば良いのだ。今回のプロジェクトで俺が上野さんに意見を言う。対立派閥の俺の意見なんて、どうせすぐに跳ね返されるだけだ。それでもめげずに立ち向かう。そうすれば上野さんはヒートアップして、板橋も確実に加勢してくる。派閥同士の対立が深まったところで、退職届を突き付けてやる。これで俺の退屈な日常に、罪悪感無く終止符を打つことができるのだ。やりたい事なんて辞めてから考えてもいい。貯金もあるし、経歴も悪くはない。面接で退職理由をきちんと説明できれば、きっと採用してくれるだろう。希望する会社に合格したその日から、刺激的な日々が始まるのだ。気付いたら3本目の缶チューハイも空になっていた。そして、ソファに横たわって眠りについた。