恋とメッセージ 1
文字数 1,094文字
常葉君とアドレス交換してから何日か経った。
普段の私たちは今までと変わらない毎日を過ごしている。
接点なんて元からないから教室でもどこでも何か会話するようなことは発生しないし、同じクラスだけどすれ違うことすら少ない。ただ、私の方はなんとなく常葉君の方には視線は向けられなくなった。本当は顔を見たいけど、そんなことをしたら周りに気持ちがすぐバレてしまいそうな気がして出来なかった。
別にただの片想いだ。バレたって構わないのかもしれない。
でも、どうしてだろう。
私はこの気持ちを、宝箱にしまうよう、誰にも見せないでそっと大事にしたいと思った。だから、大事な親友は別にして、できるだけ他の周りには知られたくないと思っている。
だから今まで通りかといえば、そうでもなかった。
毎日、スマホが震える回数が増えたから。
今までは親か智花くらいとしかやりとりしてなかった。三人ともそんなにマメに送ってくる方じゃない。必要な連絡だけ、は結構多い。だから私の返事が下手でも気にしてないんだよね。他に連絡先を知る人はほぼいない。
人にもよるんだろうけど、私はあまり周りにこういうの教えない方で、やりとりも好んでしないのを公言してる。
既読スルーとかそういうのが面倒臭いし、言いたいことが言える相手ならまだしも、そうでない人間関係でSNSは繋がりたくない方だ。
じゃあなんで常葉君と交換したかといえば、それはもう恋の力と言うしかない。
だって好きな人とのつながりは欲しい。
普段つながるものがないんだから余計に欲しい。
好きだもの! 仕方ないでしょ!
スマホが震える度、私はドキッとしながら表示を見る。
親や智花の時もあるけど、でも予想以上に常葉君の名前はいっぱい現れた。
交換した時には「恋を取る時の連絡用」みたいなこと言ってたのに、常葉君から来るメッセージのほとんどはそんなの関係ない内容だ。
「明日、英語で辞書使うっけ?」
とか。
「駅前にケーキ屋できてた」
とか。
「猫がいた(写真添付)」
本当、他愛ないことばっかりで。
でも私はそれが全部嬉しい。
普段からこういうののやりとりに慣れてない私は、どれも全部うまい返事なんて返せてないんだけど、常葉君はそんなの気にしてないみたいだった。多分最初のやりとりが酷すぎて、完全にそういう子だって認識しちゃったんだと思う。
会話する機会が全然なくても、毎日のように常葉君は何か送ってくれたから、寂しくなかった。
ただ、自分からメッセージを送る勇気はなかなか出ない。だって変なこと書いて呆れられたらとか、返事がなかったらとか思うと、ちょっと怖い。
そんな毎日が続いた。
普段の私たちは今までと変わらない毎日を過ごしている。
接点なんて元からないから教室でもどこでも何か会話するようなことは発生しないし、同じクラスだけどすれ違うことすら少ない。ただ、私の方はなんとなく常葉君の方には視線は向けられなくなった。本当は顔を見たいけど、そんなことをしたら周りに気持ちがすぐバレてしまいそうな気がして出来なかった。
別にただの片想いだ。バレたって構わないのかもしれない。
でも、どうしてだろう。
私はこの気持ちを、宝箱にしまうよう、誰にも見せないでそっと大事にしたいと思った。だから、大事な親友は別にして、できるだけ他の周りには知られたくないと思っている。
だから今まで通りかといえば、そうでもなかった。
毎日、スマホが震える回数が増えたから。
今までは親か智花くらいとしかやりとりしてなかった。三人ともそんなにマメに送ってくる方じゃない。必要な連絡だけ、は結構多い。だから私の返事が下手でも気にしてないんだよね。他に連絡先を知る人はほぼいない。
人にもよるんだろうけど、私はあまり周りにこういうの教えない方で、やりとりも好んでしないのを公言してる。
既読スルーとかそういうのが面倒臭いし、言いたいことが言える相手ならまだしも、そうでない人間関係でSNSは繋がりたくない方だ。
じゃあなんで常葉君と交換したかといえば、それはもう恋の力と言うしかない。
だって好きな人とのつながりは欲しい。
普段つながるものがないんだから余計に欲しい。
好きだもの! 仕方ないでしょ!
スマホが震える度、私はドキッとしながら表示を見る。
親や智花の時もあるけど、でも予想以上に常葉君の名前はいっぱい現れた。
交換した時には「恋を取る時の連絡用」みたいなこと言ってたのに、常葉君から来るメッセージのほとんどはそんなの関係ない内容だ。
「明日、英語で辞書使うっけ?」
とか。
「駅前にケーキ屋できてた」
とか。
「猫がいた(写真添付)」
本当、他愛ないことばっかりで。
でも私はそれが全部嬉しい。
普段からこういうののやりとりに慣れてない私は、どれも全部うまい返事なんて返せてないんだけど、常葉君はそんなの気にしてないみたいだった。多分最初のやりとりが酷すぎて、完全にそういう子だって認識しちゃったんだと思う。
会話する機会が全然なくても、毎日のように常葉君は何か送ってくれたから、寂しくなかった。
ただ、自分からメッセージを送る勇気はなかなか出ない。だって変なこと書いて呆れられたらとか、返事がなかったらとか思うと、ちょっと怖い。
そんな毎日が続いた。