作戦通達
文字数 1,798文字
今には珍しい、アナログの紙の右上をホチキスで束ねてある資料をぱらぱらとめくり、大将はひとつ咳払いをする。
〈Mode A→非武装作戦〉
軽く夢を見ていた気がする。いや、頭的にはここに座ってから今座っているまで間の記憶がないため、寝ていたとはいえないのでは?
とりあえず軽く返事をした。
大将は一転落ち着いて返答する。
大将はラギーの内心の露見の程に複雑な顔をしながら、戒めの言葉に対する改心の発言を待つ。
ラギーは前を向きつつ目だけを逸らし言った。
とはいえ完全な虚言ではない。気持ちとしては嘘をついちゃいないのだ。しかしきっと無理だ。
反応を確認した大将は質問が終了したと認識し
ざわつきを多少残しつつも、挙手する人がいないと判断し、先ほど簡潔にまとめた資料の四隅をそろえ直し、膝裏で椅子を押してそのまま立ち上がった。
大将が出たところで一気にホール内がざわついた。その内どこかから自分の名前が聞こえたため、ラギーはその話をなんとなく聞いてみた。
不意に肩に手を載せられる。素直にそちらを向いた。
ザースは苦笑いしながら呆れたように首を振った。
そして表情を通常に戻し、話題を変える。