真っすぐ上向きご機嫌尻尾
文字数 517文字
この話題の動画をごらんよ、アラン君。
尻尾可愛い。
尻尾可愛い。
ええ、凄く尻尾ですね、画面が尻尾ですね。
この子の下僕だけじゃなく、会話している人達まで良い笑顔じゃない？
やっぱり、猫は素敵な生き物だよね？
やっぱり、猫は素敵な生き物だよね？
ええ、確かに。
（おっさん、すっげえ笑顔だな）
（おっさん、すっげえ笑顔だな）
（サイレントニャー）
猫って、ご機嫌の時は尻尾ピーンするからね。
ほら、こんな感じに。
ほら、こんな感じに。
ゴロゴロゴロゴロ……
ニコライは猫をモフりだす。
エンジン全開で尻尾もご機嫌。
ンゴゴゴゴゴ……
と言う訳で、僕は手が離せない。
だから、尻尾ドーナツはちょっと待って？
だから、尻尾ドーナツはちょっと待って？
はい。
――猫様の満足待ち――
さて、可愛い子がベッドで寝出したからお茶にしようか。
はい、さっき話した尻尾ドーナツ。
はい、さっき話した尻尾ドーナツ。
尻尾……ですか。
うん、尻尾。
模様を再現している割に肉球模様がついちゃってる尻尾。
模様を再現している割に肉球模様がついちゃってる尻尾。
何だか、食べづらいです。
うん。
だから、君に生贄になって貰おうと思って。
君がどうやって食べるのかをじっくり観察してから僕も食べる。
だから、君に生贄になって貰おうと思って。
君がどうやって食べるのかをじっくり観察してから僕も食べる。
は、はあ。
では、生贄としてドーナツを頂きます。
では、生贄としてドーナツを頂きます。
アランは尻尾ドーナツの端から口を付け、それをニコライが撮影する。
！？
やっぱり、上品じゃないな。
一人の時に食べるとしよう。
一人の時に食べるとしよう。
そうして、今日もアランはニコライに振り回され、社畜の道を突き進むのだった――
