帝国の使者:未明の火

作者 田辺すみ

[歴史]

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西暦1688年、第二次ウィーン包囲から始まったオスマン帝国と神聖同盟の争いは、長期化の様相を呈していた。帝国の貢納国としての地位に甘んじていたワラキアが策動を始めるなか、鉄を掘る少年と、帝国から派遣された財務官が出会う。

登場人物

コドル:ワラキア人の少年。十歳。実家の農業経営や、ワラキアという国に疑問が有る。

シャールーズ:コンスタンティノープルから会計検査のため派遣されてきた財務官。ペルシア人の寡黙な男性。元兵士で、顔に大きな傷が有る。

フィリオ:コンスタンティノープルからシャールーズと共に派遣されてきた通訳官(ドラゴマン)。ギリシャ人の女性。ファナリオテスの出身で、現ワラキア公セルバン・カンタクジノとは親戚関係。

アドリアン司祭:人々からの信頼も厚いワラキア正教の司祭。コドルに読み書きを教えた。

フェローニア:小領主の父は家族を顧みず政争に明け暮れ、母が亡き後は弟妹の面倒を見ている。

イオン・ニクラエ:大領主ニクラエ家の次男。強権的で狡猾な性格。

セルジュ・ニクラエ:大領主ニクラエ家の世子だが、幼い頃から体が弱く、弟のイオンに家を継がせたいと思っている。

ヨハン・イオネスク:大領主にして船主。ある時から領地に隠棲している。

ミルチャ: コドルの兄。堅実で頑固な性格。

【歴史上の人物】

セルバン・カンタクジノ:有力なファナリオテスの首領、現ワラキア公。

コンスタンティン・カンタクジノ:セルバンの弟で、国学者。

コンスタンティン・ブランコヴ:大領主ブランコヴ家の出身でコンスタンティン・カンタクジノの養子。次期ワラキア公の有力候補。

ステファン・カンタクジノ:コンスタンティン・カンタクジノの息子。

カサンドラ・カンタクジノ:セルバン・カンタクジノの娘。

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ルーマニア

田辺さん、こんにちは。「帝国の使者:未明の火」、最新28話まで拝読しました。 以前拝読した「帝国通詞」同様、 官吏という教科書的な主役ではないプロフェッショナルを使って、 時代と文化をも網羅した大作を堪能させていただきました。 黒海沿岸の複雑な情勢とその中で生きるということを教えてくれます。 更に! 「パパナシ」、検索して初めて知りましたが、甘党ではない(はず)の僕も、これは食べてみたい! こちらもゆっくり続きを待ちますね。 有り難うございました。

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小説情報

帝国の使者:未明の火

田辺すみ  sumi_tanabe

執筆状況
連載中
エピソード
28話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
時代ファンタジー
総文字数
56,964文字
公開日
2020年11月21日 22:39
最終更新日
2022年06月04日 06:41
ファンレター数
1