月ニ憑カレタ歌語リ〈アースフィアの戦記〉
太古、言葉は歌であり、星たちはみな歌った。
歌は万物を調律し、生命の持続可能な領域を宇宙に創り出した。
それは語られる創世ではなく、自ら語る創世の歌。
『はじめに言葉があったのだ』
神は地球人を創造し、地球人は新人類『言語生命体』を創造した。
創造主への反逆を経て遠い異星アースフィアに隔離された言語生命体たちは、文明の欠損を歌の技術で補いながら、囲いの大陸と呼ばれる地で独自の世界を作り上げていた。
物語は大陸南西部、鉱山街コブレンから始まる。
月のない夜、何者かに追われる一組の男女を保護したコブレン自警団の青年ミスリルは、たちまちこの二人の旅人の異常さに気付くこととなる。
二人はありえない荷物、夜空から盗み出したかのような満月を携えていたのだ。
問い詰めるミスリルに、旅人はこう応じる。
「俺たちは月に憑かれているんだ」
図らずも旅人たちから受け継いでしまった『月』を棄てるべく、ミスリルは二人の仲間と共に街を出る。
彼らが驚くべき旅を始めたそのとき、折しも大陸全土を覆う戦乱の嵐が吹き荒れようとしていた。
神なき被造物たちが世界をさまよう、シリーズ第三弾。
■アースフィアの戦記とは
遠い異星アースフィアを舞台に繰り広げられるファンタジー/SF小説群。
・かつて地球人に創造された『言語生命体』と呼ばれる新人類が繰り広げる戦模様を描いた本編
・言葉を魔法のように操る『言葉つかい』たちが異能バトルを繰り広げる外伝
とで構成されています。
すべて独立したお話になっているので、どの作品からでもお読みいただけます。
■次回更新予定:2021年4月頃 外伝『使者と死者の迷宮』連載再開予定。
※本編と外伝を4章ずつ交互に公開しております、
※4章分更新するごとに書き溜め(休載)に入るというペースで連載を進めております。
■登場人物欄は随時更新。アイコンはフリーアイコンメーカー『CHARAT YOCO』『CHARAT MAE』『CHARAT MAE2』様にて作成しました。
・2020.5.27 「ララセル・ハーティ」を追加しました。
・2020.5.28 「アイオラ・コティー」を追加しました。
目次
完結 全189話
2024年01月15日 07:18 更新
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〈壱ノ歌集〉
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一章 蒼ザメタ月ノ歌
- すべての始まり2020年07月09日
- 歌う暗殺者2020年07月09日
- 貴族狩りの噂2020年07月09日
- 偽装2020年07月09日
- メイファ・アルドロスという女2020年07月09日
- おとぎの国から来た月は2020年07月09日
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二章 獣性ヲ苛ム歌
- 獣の歌2020年07月09日
- 市街での戦い(1)2020年07月09日
- 市街での戦い(2)2020年07月09日
- 後始末2020年07月09日
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三章 月ヲ求メル歌
- グロリアナ領2020年07月09日
- セレテス邸2020年07月09日
- なにを知っている?2020年07月09日
- 次の行き先2020年07月09日
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四章 壊レタ太陽ノ歌(呪縛)
- 大量死を詠む語歌2020年07月10日
- 連盟の影2020年07月10日
- 姫歌2020年07月10日
- 公女シルヴェリア2020年07月10日
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五章 壊レタ太陽ノ歌(鏡像)
- 邂逅2020年07月10日
- 海賊2022年02月26日
- 海戦/ヨリスタルジェニカ艦隊2020年07月10日
- 我々に救援のあてはない2022年02月26日
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六章 待降ト受肉ノ歌
- 恩寵と殺害2020年07月10日
- 小さい頃に聞いた歌2020年07月10日
- 不可解な転移2020年07月10日
- 神2020年07月10日
- 宣戦布告2020年07月10日
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七章 迎エ撃ツ騎士ノ歌
- シオネビュラの神官たち2020年07月10日
- 陸戦/シオンの戦い2020年07月10日
- 黒き星の剣士2020年07月10日
- 戦おうではないか!2020年07月10日
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八章 歌イ継ガレル鳥ノ歌
- 星獣戦(1)2020年07月10日
- 聖遺物2020年07月10日
- 伝染2020年07月10日
- 星獣戦(2)2020年07月10日
- たどり着いた先2020年07月10日
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〈弐ノ歌集〉
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九章 退歩ニ至ル長イ歌
- 裁きの時間です、マリステス君2020年07月10日
- 銀髪狩り2020年07月10日
- 正論はやめてくれ2020年07月10日
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十章 夜ヲ翔ケル歌
- 帰郷2020年07月10日
- 下準備2020年07月10日
- 何故命を無駄にした2020年07月10日
- 祈る気もなくなる2020年07月10日
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十一章 朝ニ戦争ノ歌ヲ
- 来客2020年07月10日
- 密談(1)2020年07月10日
- 密談(2)2020年07月10日
- 海戦/タルジェン沖の海戦2020年07月10日
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十二章 波風絶エヌ日々ノ歌
- わざわざ殺すほどの価値2020年07月11日
- 友達2020年07月11日
- たった一人の協力者2020年07月11日
- トリエスタ修道院2020年07月11日
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十三章 秋ノ飛沫ニ歌ウ歌
- 門前の戦い2020年07月11日
- 鏡語り2020年07月11日
- 追っ手2020年07月11日
- 血飛沫ののち2020年07月11日
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十四章 護ル刃ノ疾ル歌
- 兄2020年07月16日
- 消えてなくなる2020年07月16日
- 御託が長いんだよ2020年07月16日
- 邪悪の手2020年07月16日
- 飛翔2020年07月16日
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十五章 壊レタ太陽ノ歌(侵蝕)
- もう一人の追跡者2020年07月16日
- 経済の毒2020年07月16日
- 私も都に連れてって2020年07月16日
- いずこ2020年07月16日
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十六章 汚レタ翼ノ歌
- 蛇の言葉2020年07月16日
- 殺害許可をめぐる攻防2020年07月16日
- 弟2020年07月16日
- 不正の後味2020年07月16日
- 新たなる旅へ2020年07月16日
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〈参ノ歌集〉
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十七章 間諜ト殺シノ歌
- 探究開始2020年07月17日
- 再会2020年07月17日
- ドン引きなんですけど2020年07月17日
- 俗物2022年02月26日
- 新しい神話2022年02月26日
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十八章 森ニ呑マレタ恋ノ歌
- 泣きやんだら、もう一度2020年07月17日
- 落葉の行進2020年07月17日
- 叛逆者の遺構2020年07月17日
- 逃亡者は歌う2020年07月17日
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十九章 我ラ罪人ナレバコソ
- 陸戦/コブレンの戦い2020年07月17日
- 攻城戦/コブレンの戦い2020年07月17日
- 市街戦/コブレンの戦い(1)2020年07月17日
- 市街戦/コブレンの戦い(2)2020年07月17日
- 市街戦/コブレンの戦い(3)2020年07月17日
- 市街戦/コブレンの戦い(4)2020年07月17日
- 市街戦/コブレンの戦い(5)2020年07月17日
- 市街戦/コブレンの戦い(6)2020年07月17日
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二十章 全テノ恐怖ノ母
- 残り十二人2020年07月27日
- 残り十一人2021年12月22日
- 略奪の略奪の略奪2020年11月10日
- 残り十人2020年07月27日
- 拘束令2020年07月27日
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二十一章 サレド我ラガ天球儀
- 正当性と被虐愛2020年07月27日
- 大量死を詠む語歌(復習)2020年08月09日
- 非戦のエーリカ2020年08月09日
- 超人なれど人であり2020年07月27日
- ゼフェルの後継軍2020年07月27日
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二十二章 地層ヲ狂乱セシメル歌
- 借りは死んだら返せない2020年07月28日
- 敵しかいない2020年07月28日
- 娼館の君主2020年07月28日
- 傷は今も2020年07月28日
- 鳥たちよ、鳥籠よ2020年07月28日
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二十三章 来タリマセ崩壊
- 全世界アノミー2020年07月28日
- 天使と少女の語歌2020年07月28日
- 起爆2020年07月28日
- あらゆる事象の違う貌2020年07月28日
- 太陽と夜の歌2020年07月28日
- 今日はとってもついてる日2020年07月28日
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二十四章 終末ヲ行脚スル歌
- アズじゃない2020年08月07日
- 動揺2020年08月07日
- 非情たれ2020年08月07日
- 残り九人2020年08月07日
- 残り八人2020年08月07日
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〈肆ノ歌集〉
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二十五章 終ワリガ始マル歌
- 平原2021年02月04日
- 命と引き換えだ2021年02月04日
- 新世界2021年02月04日
- どこも同じ2021年02月04日
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二十六章 経綸ノ朽チ果ツ歌
- 朝を裂く2021年02月04日
- 岐路2021年02月04日
- 雪の降り積む2021年02月04日
- 慈悲を乞う2021年12月11日
- 終わりの前に2021年02月04日
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二十七章 毒害ノ瀰漫スル歌
- 無垢なる人の毒殺2021年02月04日
- 悪意2021年02月04日
- 抵抗者たち2021年02月04日
- はびこる貧困2021年02月04日
- 異状2021年02月04日
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二十八章 発火スル天ト地ノ歌
- 深い溝2021年02月04日
- 朝方の星2021年02月04日
- 卑劣2023年01月16日
- 燃え上がる2021年02月04日
- 水面に映じる歌2021年02月04日
- 終末の光景(否認)2021年02月04日
- 推測2021年02月04日
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二十九章 最後ノ日々ヲ歩ム歌
- 甘くとも苦くとも2021年12月27日
- 私はアイマ2021年12月28日
- 最後の月2021年12月29日
- 終末の光景(怒り)2021年12月30日
- 歌がそれを望むなら2021年12月31日
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三十章 燦然タル偽リノ歌
- 出立2022年01月10日
- ガチョウ2022年01月11日
- 機転2022年01月12日
- 犠牲は崇高2022年01月13日
- 嘘つき2022年01月14日
- 終末の光景(取引)2022年01月15日
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三十一章 意味ナキ恐怖ノ歌
- 対峙2022年08月29日
- 内通者2022年08月30日
- 英雄的に、悲劇的に2022年08月31日
- いい子になれなかった罰2022年09月01日
- 破断2022年09月02日
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三十二章 徒花ノ歌
- 保安局本部の戦い2022年09月06日
- 憲兵隊宿舎の戦い2022年09月06日
- 説得2022年09月07日
- 終末の光景(祈り)2022年09月08日
- 生きる意味2022年09月09日
- 残された時間2022年09月12日
- 幸せな人2022年09月14日
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〈伍ノ歌集〉
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三十三章 立チ上ガル者ニ歌ヲ
- 終末の光景(希望)2023年01月10日
- 全てが終わったら2023年01月11日
- 無よりも有2023年01月12日
- 停戦受諾2023年01月13日
- 緑の鳥の心2023年01月16日
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三十四章 決別ニ備エル歌
- 陸戦/レライヤ城砦の戦い2023年01月17日
- 星獣祭前夜2024年01月15日
- マナ2023年01月19日
- 攻城戦/レライヤ城砦の戦い2023年01月20日
- 最後の防衛2023年01月23日
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三十五章 我ガ神ニ向カウ歌
- 合流2023年01月24日
- 哀れな被造物たちよ2023年01月25日
- 全軍、蜂起2023年01月26日
- 月光と炎の中で2023年01月27日
- 自壊せよ2023年01月30日
- さだめの時は近く2023年01月31日
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三十六章 扉ヲ開ク歌(死)
- 終末の光景(受容)2023年02月20日
- 帰趨2023年02月21日
- 高貴な者には義務が2023年02月22日
- 本当の姿2023年02月24日
- お前はいらない2023年02月27日
- 心の応報2023年02月28日
- 目立ちたがり屋の月2023年03月01日
- 意味の与え主2023年03月02日
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三十七章 扉ヲ開ク歌(再生)
- 言葉にできない2023年03月03日
- 歌う第二公女2023年03月06日
- 我々は負けたのだ2023年03月08日
- 運命2023年03月08日
- 鋼の心2023年03月09日
- 全ては変転する2023年03月10日
- 歌うに時があり2023年03月13日
- 新しい歌2023年03月14日
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最終章
- 愛する世界の歌2023年03月15日
登場人物
◆ミスリル・フーケ
◆25歳/男性
◆所属:コブレン自警団
『暗殺者を狩る暗殺者』の育成機関、コブレン自警団の団長の一番弟子。正義感が強く、好戦的で熱血だけど気分屋なのでいきなり冷める。自分のことを暗殺者だと思ってるわりに騒々しい。11歳のときに実の母親との間にできた娘が「いないつってんだろっ!!」いません(忖度)。
画像は「このカス野郎をどう始末してやろうか」と思案しているときの顔。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
外伝『失語の鳥』
◆アエリエ・フーケ
◆27歳/女性
◆所属:コブレン自警団
もとは豪商の娘だったがいろいろあって10歳で浮浪児となり、コブレン自警団に保護された。
女性ながら大鎌をはじめとする長柄武器の扱いに長け、ミスリルの行くところにはどこにでもついて回って敵の生首を刎ね飛ばす。恐い。ちょっと恐い。笑顔がちょっと恐い。足許にひれ伏すと踏んでくれる。マゾは急げ!
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
外伝『失語の鳥』
◆マリステス・オーサー
◆25歳/男性
◆所属:コブレン自警団
通称テス。鳥好きで頭が緑とかいう実に安直な理由で『真鴨』とか『鴨』とか呼ばれている。
自閉傾向が顕著に強く、表情の変化の乏しさと相俟って「何を考えているのかわからない」という印象を与えがちだが、感じる力も考える力も強いほう。
コミュ障の自覚があるため、コミュ力の高い兄弟子のトビィに対してとても屈託している(嫌ってるわけではない(むしろ大好き(面倒くさいタイプ)))。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
外伝『失語の鳥』
◆アザリアス・オーサー
◆27歳/男性
◆所属:コブレン自警団
通称アズ。自警団の武術師範の一人であるオーサー師の一番弟子。30歳以下の自警団主力戦闘員の中では第一位の戦闘能力を持つ。
戦いになると実に容赦ないが、素の性格はシャイで温厚。天然だけど人から天然って言われると傷つく(繊細)。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
外伝『使者と死者の迷宮』
◆トビアス・オーサー
◆27歳/男性
◆所属:コブレン自警団
通称トビィ。アズの双子の兄弟。長柄武器を得意とするほか、犬を訓練する技能を持つ。陽気でとっても優しくて、子供と動物が大好きな親しみやすいお兄さんだよ! たまに笑いながら人殺しちゃうけど……。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
外伝『使者と死者の迷宮』
◆レミ・イスタル
◆25歳/女性
◆所属:コブレン自警団
イスタル師の二番弟子。朝寝坊クイーン。三人一組が基本となる重要な仕事ではアズ&トビィと組むことが多く、この二人と一緒にいる日は朝自分から起きてこない。
生真面目かつ強気にふるまっている反動か、妹のようにかわいがってくれる人の前では子供のように無邪気な態度になる。かと思えば妙に機嫌が悪いときもある。特に朝。朝。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
外伝『使者と死者の迷宮』
◆リレーネ・リリクレスト
◆17歳/女性
◆所属:北方領リリクレスト公爵家
北方領リリクレスト家の公女だが、他家に嫁がせるためのお飾りとして育てられた。でも根が逞しいので環境への適応力が高い。
リリクレスト家は惑星アースフィアが移住可能な環境になる遥か以前から続く古い家であり、その血筋は地球における最初の10体の言語生命体試作品にまで遡るとされている。
それゆえ言語生命体の神である地球人からさえも重んじられ、宇宙戦争が行われた時代に授与された宝冠が数千年ものあいだ家宝として受け継がれてきたがリレーネが6歳のときに壊しちゃった。昔お転婆だったから壊しちゃった。
6歳だけどさすがにこれはヤバイと思って庭に埋めてしまった。
家じゅう大騒ぎになってたけど無駄に意志が固いので沈黙を守り抜いた。
ときおり思い出して寝れなくなる。
たぶん今も埋まっている。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆リージェス・アークライト
◆22歳/男性
◆所属:北方領陸軍
北方領陸軍で最もぼっち飯が似合う男と恐れられる若き護衛武官。階級は少尉。士官学生時代は優等生だった。毎日ぼっち飯だったけど。
なんだかんだでお人好しなので、試験の前にノートを貸してくれと泣き付かれて貸したら試験が終わるまで返ってこなかったりしたタイプ。怒っていいと思う。
巻き込まれ型の不幸体質なので登場するたびにひどい目に遭う。
仮にもシリーズ第1作目のメインヒーローが何故このような扱いをされるのかと思うと不憫で笑いが止まらない。
ごめん間違えた。
涙が止まらない。
とってつけたように言うけどリレーネ付きの護衛である。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
(過去作での名はリージェス・メリルクロウ)
◆パンジェニー・ロクシ
◆22歳/女性
◆所属:北方領陸軍
北方領の護衛武官。試験が終わるまでリージェスにノートを返さなかった犯人。
本編ではリレーネとリージェスが南西領に潜入するのに協力したが、コブレンの手前ではぐれたらしい。過去作を読まれた方のうちの実に99%以上が忘却の彼方へと葬り去ったであろう、シリーズ一作目からのリベンジャー。それでは一言意気込みをどうぞ。
「パンジーって呼んでよ(血涙)」
◆初登場回:8章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
◆リアンセ・ホーリーバーチ
◆24歳/女性
◆所属:南西領陸軍(解放軍)
陸軍情報部の間諜。間諜は単独での潜入が必要となる任務が多いため、油断を誘うべく実年齢より幼く見える格好を普段からしている。上腕二頭筋とかムキムキだけど。任務のためだけでなく、本人もかわいい服や小物が大好きである。背筋とかゴリゴリだけど。その甲斐あってか潜入や工作の成功率が非常に高く、情報部内ですら(服の上からの)外見に騙される者が一定数いる。腹筋とかバキバキだけど。
でもそれは、強くなければ生き残れないことをよく知っているからこそ。毒舌だったり辛辣なところがあるけれど、姉と妹のことは大好きな三姉妹の次女。
シリーズ1作目からいるけど登場するたびに箍が外れていく。
◆初登場回:4章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆シルヴェリア・ダーシェルナキ
◆20歳/女性
◆所属:南西領陸軍(解放軍)
南西領総督シグレイの長子。自分の軍隊が欲しくて18歳のお誕生日に少将の官位を買ってしまった(買ってしまった)。
買官によって権威を得た者に武官たちが向ける目は冷ややかなものだが、シルヴェリアは卓抜した手腕によってたちまち最悪の評価を覆した。
ただし露出の多い服装で人前に出たり、高貴な身分の人間が口にすべきでない単語や言いまわしを使いこなしたり、好色が過ぎて男女問わず手を出したりと問題行動が多い。
弟妹が5人いるのだが、2歳年下の妹エーリカには嫌われている。
もともとプライドが高いエーリカのコンプレックスを刺激しがちなうえ、10歳の頃にエーリカが丁寧に作った押し花を目の前でムッシャムッシャバリボリと貪り食ってからは蛇蝎の如く嫌われている。
何故そんなことをしたのか全くわからない点もまた嫌われている。
しかも父シグレイがその件でシルヴェリアを叱責しなかったので必要以上に嫌われている。
まあとにかく嫌われている。
結論:全部パパが悪い。
◆初登場回:4章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆フェン・アルドロス
◆37歳/女性
◆所属:南西領陸軍(解放軍)
シルヴェリアの副官。美少年のような色香を漂わせる37歳独身美熟女というちょっとどういう層を狙っているのかよくわからない逸材。お遊びの度が過ぎ、陸軍司令部で17股をかけていたことがばれて無事職場の人間関係を崩壊させる。
前線送りとなった先で出会ったシルヴェリアとはすぐに意気投合し、同性の愛人の座を獲得した。
しかしながら誰にでも見境なくちょっかいを出すわけではなく、性的合意があっても未熟過ぎたり責任能力のない相手には一切手出ししない。当たり前のことなんだけど……。
シオネビュラ神官団のメイファ・アルドロスの実の姉。
◆初登場回:4章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
◆マグダリス・ヨリス
◆35歳/男性
◆所属:南西領陸軍(解放軍)
歩兵精鋭部隊を指揮する大隊長だったが、編成中だった親衛連隊内の一個大隊を鍛えるべくシルヴェリアに抜擢されていた。階級は少佐。陸軍内においては『歩く殺戮装置』とか『三つ編み三十代』とか陰口を叩かれる。
高潔さと冷酷さを併せ持ち、他人に厳しいが自分に対してはもっと厳しいので立場の弱い者たちからは愛されている。
ときに行動が大胆なだけでなく、天才的な剣の腕を持つため恐い人だと思われることもしばしば。大丈夫。恐くない。たまに一人で百人殺しちゃうだけだ。よくあるよくある。
◆初登場回:5章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆ヴァンスベール・リンセル
◆20歳/男性
◆所属:南西領陸軍
通称ヴァン。前線部隊に配属されたばかりの士官学校の新卒。リンセル家は海軍士官を多く輩出する家柄だが、本人曰く「伯父さんが恐いから陸軍に来た」。でも本当は船酔いするからである。実は馬にも酔う。
一見してそんなに強そうには見えないけれど実力派のダークホース。士官学校の剣術の成績は一、二を争うレベルだった。なお座学に関しては下から一、二を争うレベルだった模様。
◆初登場回:12章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆プリシラ・ホーリーバーチ
◆20歳/女性
◆所属:南西領陸軍
通称プリス。ロザリア、リアンセに続くホーリーバーチ家三姉妹の三女。お姉ちゃんたちが大好きで、リアンセが父親を見限って西方領を出奔するとき一緒に家を出てしまった。
11歳で家をでた娘を心配して母親は父に内緒で送金してくれたのだが、そのお金で「神学校に通う」と嘘をついて陸軍士官学校を卒業。
性格は明るく大胆で、良くも悪くも自分に正直。
陸軍広報部徴募部隊所属。ヴァンとは士官学校の同期の間柄。
◆初登場回:12章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆アイオラ・コティー
◆26歳/女性
◆所属:南西領陸軍(解放軍)
南西領陸軍の歩兵部隊指揮官で、階級は中尉。弓術・馬術に秀でるほか、詩人の才をも併せ持つ画伯。特に男性同士の濃厚な接触の模様を描いた画を得意とし、それらの作品は女性士官たちの間でひっそりと流通している。
反乱によって中隊を追われたのちは手許にある過去作と新作を火にくべてから都解放軍に合流。「いつどこで討ち死にしようともこれで私の秘密は守られる」と思ったようだが、まさかこんなところでバラされているとは夢にも思うまい。
◆初登場回:20章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆ララセル・ハーティ
◆24歳/女性
◆所属:南西領陸軍
エーリカの専属護衛で、侍従長を兼任する。階級は大尉。クールビューティーなので周囲から勝手に有能そうだと期待されるけど、何かが人よりずば抜けているわけではないので結局勝手にがっかりされる。
冷たい印象の見た目に反して性格は至って素朴で素直。「あっち向いてホイ→」ってやったら全く何の疑問も抱かずに顔を「→」ってやっちゃうくらい素直。褒められて伸びるタイプだと思う。かわいがってあげて……カワイガッテアゲテ……カッ…………カワイガッ…テ…………………………カ……………ゲテ……………………。
◆初登場回:21章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆エーリカ・ダーシェルナキ
◆18歳/女性
◆所属:南西領ダーシェルナキ公爵家
ダーシェルナキ家の第二子。こじらせてるシスコン。
グロリアナ領主ゼラ・セレテスに言い寄って困らせているけど自分は四十手前のトリエスタ伯に言い寄られて困っている。
それではトリエスタ伯に一言
「死にさらせですわ!」
口汚ぇですわ。
そして怖くて誰も指摘しないんだけどインテリアの趣味が悪い。
◆初登場回:10章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
◆ミサヤ・クサナギ
◆31歳/女性
◆所属:ソラート神官団
ソラート神官団二位神官将補。農民の出だが村をあげての推挙と資金援助を得て高位聖職者になる夢を叶えた地元大好きお姉さん。それでは南東領ソラート地方のいいところを語っていただきましょう。
「ソラートの富の源は潤沢な湧き水にある。平原を裂いて流れる水と温暖な気候は滋味豊かな作物を育て、その地方の最も貧しい村の民ですら、まず飢え渇くということがない。澄んだ空気と穏やかな野山に囲まれた環境が人を朗らかにすることから療養地としての人気も高い。かくいう私の夫も、喘息の治療のため幼少期に都から移り住んだ口だ。田舎にありがちな排他的な空気もソラートにはなく、そのため移り住む者がもたらす知識や技術が容易に根付き、その地をさらに住みよい場所にするのだ。無論、これほど恵まれた土地であるから、無闇に野山を切り開いたり、または武力で支配しようとする者たちも多くいた。一つはっきり断っておきたいのだが、住民が温和であることは、侵入者や圧政者への従順とは結びつかない。歴代の……(※これがあと30分続く)
◆初登場回:15章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆ゾレア
◆14歳/女性
◆所属:ソラート神官団
ソラート神官団の従軍歌流民。浮世離れしたミステリアスな少女(※ぼーっとしているだけだ)。
歌流民とは、野山に身を置く流浪の民。大陸中に散らばる彼らは共通する生活様式を持っており、すなわち氏族の歌い手は、歌うときしか声を出さない。
ゾレアの氏族は戦時に歌を売るのみでなく、平時にキノコや薬草を原料とする丸薬を作っていた。歌流民の神秘の力で病が癒されるという思い込みによって服用者の本来の自然治癒力を引き出し、さも薬が効いているかのように見せかけるただの黒い粒である。人体って不思議。
ソラートの住人たちは知っているので買わない。「本体価格よりレジにて20%オフ」とか言われても買わない。
◆初登場回:15章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆エルーシヤ
◆17歳/女性
◆所属:-
ゾレアと同じく歌流民の少女であり、歌うときにしか声を出さない。その生活で得た不思議な感性を有しておれど、中身は普通の女の子。田舎暮らしが嫌になって逃げてきてしまった。今は陸軍広報部のプリシラ・ホーリーバーチ少尉と行動を共にしている。
都の星獣祭で配られる胡桃の護符は、北ルナリアやグロリアナの山塊を塒とする彼女の氏族が歌によって清めながら作るものだ。胡桃の可食部はクッキーにしてグロリアナの周辺で売られる。商品名は「グロリアナに行ってきましたクッキー」とかだろうか。知らんけど。
ちなみに「エルーシヤ」は歌流民の中でありふれた女性名であり、『失語の鳥』の番外編に出てくるエルーシヤとは完全に別人。
◆初登場回:12章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆マナ
◆14歳(※肉体年齢)/女性
◆所属:-
旅の途中でミスリルが出会う謎めいた少女。自称ミスリルの娘。もし本当に娘だったらミスリルが11歳のときの子になるのだが、当然ながら彼に心当たりはない。心当たりどころか女性と手を繋いで街を歩いたことすらない。
14歳という年齢は推定であり自称。なお生まれてきたとき既に14歳だった。
◆初登場回:6章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆シンクルス・ライトアロー
◆25歳/男性
◆所属:ヨリスタルジェニカ神官団
ヨリスタルジェニカ神官団正位神官将。政争によって傾きかけた西方領の名家の嫡男で、家の再興のために父親によって南西領に送り込まれた。古風な喋り方が特徴だが、ここだけの話普通に喋ろうと思えば喋れる。
過集中と注意力散漫を繰り返す。黙ってさえいればとても美形なのにいらんことまでよく喋る。実家は太いが傾きかけている。頭が良くて弁も立つけどこれっぽっちも自重できない。
そんな残念なタイプの天才だが、物事は前向きに考えよう。
普段はあちらこちらに興味の対象が移ろうが、並外れた集中力を発揮した際の成果は素晴らしい。近寄りがたいほどの美形だが、中身は気さくで親しみやすい。実家も傾きかけたとはいえまだ太い。自然に振る舞うだけで目立ってしまうのは自信家で聡明だからである。
残念なタイプの天才なのではない。
天才なタイプの残念なのだ。
◆初登場回:5章
◆シリーズの他の登場作品
1作目『壊れた太陽の王国』
2作目『鳥籠ノ国』
◆ロザリア・ライトアロー
◆25歳/女性
◆所属:ヨリスタルジェニカ神官団
正位神官将夫人。シンクルスの妻であり、リアンセとプリスの姉。西方領出身。
シンクルスと初めて顔を合わせたのは三歳のときで、このとき既にライトアロー家とホーリーバーチ家の第一子同士として結ばれることが決まっていた。
親同士が決めた結婚とはいえ、成長に従い二人は自然に惹かれあうようになった。
政治的なごたごたから逃れるべく、ロザリアとシンクルスは南西領の神学校に入り直すことが決まり家を出る。同じ時期に、リアンセは父親の当主としての資質に疑問を抱き出奔。
家族喧嘩の最中に妹のリアンセ(脳筋)がカッとなって父親の頭を壺でぶん殴り、心配して見に来たシンクルスが我慢できずに腹を抱えて笑うのを見て以来「実はこの人ちょっとバカなんじゃないか」と思っている。
◆初登場回:5章
◆シリーズの他の登場作品
なし
◆レグロ・ヒューム
◆34歳/男性
◆所属:シオネビュラ神官団
シオネビュラ神官団二位神官将。
独特の個性と落ち着きなさゆえに生家では「将来の見込みなし」と冷遇されていたが、実際大人になったら兄弟の中で一番有能だったというオチがつく。たぶんヒューム家はもう終わっとる。
他のことはともかく仕事はできるというタイプ。
何故かしら自分のことを美男子だと思っている(根拠不明)。
◆初登場回:7章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
◆メイファ・アルドロス
◆32歳/女性
◆所属:シオネビュラ神官団
シオネビュラ神官団二位神官将補を務めるクレイジー長広舌。南西領陸軍のフェン・アルドロスの妹。
アルドロス家の後継がフェンとメイファしかいない事実からお察しいただける通り、もうアルドロス家も終わっとる。
人間としての中身に関しては姉より多少マシなレベル。
甲冑の上から乳首の位置を当てる能力を持っている。
◆初登場回:1章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
◆ニコシア・コールディー
◆29歳/女性
◆所属:シオネビュラ神官団
シオネビュラ神官団三位神官将。真面目で責任感が強い性格。二位神官将に対する態度が横柄だが、これでもかつては敬意を払っていた。
出身もシオネビュラ西部で、居城である西神殿の近くに妹夫婦が住んでいる。市内巡行の際など幼い姪が「おばさまー!」と手を振ってくる。
「お姉さまと呼べ」と思っている。
◆初登場回:7章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
◆ミオン・ジェイル
◆25歳/男性
◆所属:シオネビュラ神官団
シオネビュラ神官団三位神官将補。神学校卒業から僅か一年で現在の地位に抜擢された経歴を持つ。振る舞いは優等生然としているが口が悪い。
ジェイル家は家格が低く、神学校には長男である兄しか通えないはずだったが、武芸と学問の両方で兄より優れていることを証明し、進学の権利を勝ち取った。この生い立ちゆえに成果主義者である。
現在の地位を得てから両親は掌を返してちやほやしだしたが、家督を継ぐ気はない。ジェイル家も終わっとる。
◆初登場回:7章
◆シリーズの他の登場作品
2作目『鳥籠ノ国』
◆ゼラ・セレテス
◆25歳/男性
◆所属:ソレリア民兵団
グロリアナ領主にしてソレリア民兵団代表。セレテス家は吹けば飛ぶような底辺領主(((失礼)))ながら、質実剛健を旨とする家風によってグロリアナ領を堅実に治めてきた。
セレテス流炎剣術の継承者。一子相伝なので、ゼラが死んだら剣術も絶える。
性格はやや強情で、数年前に自分で育てた野菜を上流貴族の客に供したところ「痩せた土で育った貧乏くさい味」と馬鹿にされ、「嫌なら召し上がらなくて結構でございます」と言って皿を下げ父親にこっぴどく怒られた。
以来、気にいらない客に対しては問答無用で畑を手伝わせている。
◆初登場回:3章
◆シリーズの他の登場作品
なし
付録◆アースフィア世界の度量衡
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◇長さの単位
基本単位はセスタとセリオン。地域や職業によってセスタ尺とセリオン尺が使い分けられる。
1セスタ=2.5㎝
1セリオン=7.5㎝
1リセスタ(1リセリオン)=1/10セスタ(1/10セリオン)
1ニ―セスタ(1二―セリオン)=100セスタ(100セリオン)
1デセスタ(1デセリオン)=100ニーセスタ(100ニ―セリオン)
1クレッセスタ(1クレッセリオン)=10デセスタ(10デセリオン)
言語生命体たちが地球で創造主たちと暮らしていた時代、言語生命体の独立をかけた戦に異を唱え、地球人信仰を保つよう呼びかけた姉弟がいた。
姉の名はセスタ。弟の名はセリオン。
二人は同胞によって捕らえられ、両手をすりおろす拷問にかけられた。
救出されたとき、セスタの手首の関節より先の長さは2.5㎝、セリオンは7.5㎝しか残っていなかったと伝えられる。
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◇重さの単位
基本単位はケララ。
ケララは麦をさす言葉だが、教会の伝統において典礼及び典礼聖歌を意味することもある。
1ケララ=2.5g
1リケララ=1/10ケララ
1ニーケララ=100ケララ
1デケララ=100ニーケララ
1クレスケララ=10デケララ
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◇体積の単位
基本体積はダータ。野蜜の意であり、血液ないし精液を暗喩する。
1ダータ=25ml
リダータ=1/10ダータ
ニーダータ=100ダータ
デダータ=100ニーダータ
クレスダータ=10デダータ
ファンレター
序盤で話が進むと同時に、世界観の説明がなされるのですが、ほうほうなるほど、えっまじ? いやそうきたか! やられた! と思いました。 いやでもここまで風呂敷広げて大丈夫? ハードルが筋肉番付のモンスターボックス並みに高いよ? と心配しつつ正当性と被虐愛まで読みすすめましたが、心配なさそうですね。 すみません、なんか語彙力崩壊してしまいましたが、まじで面白いです。 アースフィアの連載も終盤に近いのですね。プレッシャーきついでしょうが、頑張ってください。応援してます。
僕は住んでるところが元・鉱山(銅山、そして昔は金山)町、仕事してる町は元・炭礦町なので、例えば登場人物がカンテラを使っていたりすると興奮するのです。とよねさんが動植物に造詣が深いのもまた、作品に「生きた生態系」を感じます。日本には昔、今述べた知識、その学識を巧みに使いこなした作家がいました。春と修羅のひとですね。両者、全然違うタイプの小説を書いているのに、共通点がある。いや、ところで『学園あーすふぃあ』が読みたくなりました。中学生か高校生のミスリルさんが奮闘する物語。つくってほしいなぁ(笑)。
ミスリルって、無骨だけど可愛い奴だと確信してきました!! 可愛いよ、いっそ女物の服を着せてみたいよ!?(どういう意味かは本文参照) どちらかというと地の文で圧倒させてしまうアースフィアですが、キャラクターの言動が僕のオタク心をチクリと刺す。ツボを押さえている、というか。