劇団『浪漫座』より夢をこめて

[ファンタジー]

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 彼女は知っている。
 多くの霊が 天国に行けずにいることを 。大切な生者に 想い残しや心配事を抱えているからだ。
  しかし、霊が恐怖や奇跡を起こすというのは、 人間の考えだした 嘘っぱちだ。 彼らには何もできない。 大切な生者が苦しんでいるというのに 、無力な自分を責めながら、 ただ見ているだけ。 しかも、永遠に。
「大切な生者を守りたい という、最後の夢さえ 奪われた。それが死の真意なのか 」
 彼らの悲壮な嘆き声は 闇に消えるしかなく、 誰にも届かない。
 ただ一人、彼女を除いては。
 彼女は言う。
 死者だって、夢を見ていいんだ 。いや、 死者だからこそ、夢が必要なんだ、と。

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小説情報

劇団『浪漫座』より夢をこめて

真夜中の散歩道  t0958784485yama

執筆状況
連載中
エピソード
13話
種類
一般小説
ジャンル
ファンタジー
タグ
生者と死者の夢を繫ぐ
総文字数
51,489文字
公開日
2023年02月16日 10:30
最終更新日
2023年06月13日 17:17
ファンレター数
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