贖罪の屍者
今を隔てること、永劫の彼方。
十種の人類が神々の庇護のもと、共に生きる”白銀時代”の真っただ中が舞台のハイ・ファンタジーです。
屍霊術師の女、パペッタに魂を抜かれ、その魂を他人の腐乱死体に押し込められた「俺」。
自分が何者なのか、どうしてそんな目に遭わなくてはならないのか。
一切が謎に包まれたまま、「俺」は山中の荒れ果てた墓地に放り出され、「因業(カルマ)」の呼ぶ方へと彷徨い始めます。
屍霊術師パペッタは、それを「俺」の「贖罪の旅」だと言うのですが……。
「俺」の罪と、課せられた「贖罪」とは?
その果てに「俺」を待ち受けているものは?
転生ものではない地味な異世界ファンタジーですが、少しでもお楽しみ頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
なお、作中に登場する”聖ユーデット”/”死の太母(マーテル・マカブレス)”につきましては、ご興味があれば『死の太母の物語』をご参照下さい。
※登場人物紹介のアイコンは、一部を除いてかなり無理やりなので、
順次差し替えていく可能性があります。ご了承下さい。
※更新は、日々少しずつ重ねてまいります。
※本作はエブリスタさまにも掲載されております。
目次
完結 全51話
2020年05月24日 00:06 更新
- 一.はじまり2020年05月17日
- 二.花街の少女 一2020年05月16日
- 二.花街の少女 二2020年05月16日
- 二.花街の少女 三2020年05月16日
- 二.花街の少女 四2020年05月16日
- 二.花街の少女 五2020年05月17日
- 二.花街の少女 六2020年05月17日
- 二.花街の少女 七2020年05月17日
- 二.花街の少女 八2020年05月17日
- 二.花街の少女 九2020年05月17日
- 二.花街の少女 十2020年05月17日
- 二.花街の少女 十一2020年05月18日
- 二.花街の少女 十二2020年05月18日
- 三.戦禍の記憶 一2020年05月18日
- 三.戦禍の記憶 二2020年05月18日
- 三.戦禍の記憶 三2020年05月18日
- 三.戦禍の記憶 四2020年05月19日
- 三.戦禍の記憶 五2020年05月19日
- 三.戦禍の記憶 六2020年05月19日
- 三.戦禍の記憶 七2020年05月19日
- 三.戦禍の記憶 八2020年05月20日
- 四.審問 一2020年05月20日
- 四.審問 二2020年05月20日
- 四.審問 三2020年05月20日
- 四.審問 四2020年05月21日
- 四.審問 五2020年05月21日
- 四.審問 六2020年05月21日
- 四.審問 七2020年05月21日
- 四.審問 八2020年05月21日
- 四.審問 九2020年05月21日
- 四.審問 十2020年05月22日
- 四.審問 十一2020年05月22日
- 四.審問 十二2020年05月22日
- 四.審問 十三2020年05月22日
- 四.審問 十四2020年05月22日
- 四.審問 十五2020年05月22日
- 四.審問 十六2020年05月22日
- 四.審問 十七2020年05月22日
- 五.贖罪の行方 一2020年05月22日
- 五.贖罪の行方 二2020年05月22日
- 五.贖罪の行方 三2020年05月22日
- 五.贖罪の行方 四2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 五2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 六2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 七2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 八2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 九2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 十2020年05月23日
- 五.贖罪の行方 十一2020年05月24日
- 六.おわり ――次のはじまりへ――2020年05月24日
- おわりに2020年05月23日
登場人物
「俺」
”女屍霊術師《ネクロロジスト》”パペッタに魂を抉り抜かれ、他人の腐乱死体に押し込められ、動く死体の”屍者《エシッタ》”にされた男。
ほぼ全ての記憶を封印《ロック》されており、自分が何者なのか、どうして屍者にされたのか、分からないままに贖罪の旅へと送り出される。
女屍霊術師《ネクロロジスト》パペッタ
「俺」を動く死体の”屍者《エシッタ》”に仕立て上げ、”贖罪の旅”を強要する謎の女。
アリオストポリにあるという久遠庵《カーサ・アンフィニ》という店の主人でもある。
何故「俺」に贖罪を科したのか、その狙いは何なのか、「俺」に心当たりはない。
マイスタ
地方都市ルディアの歓楽街、通称”花街”に住む、気のいい老人。
人懐っこく誰にでも親切な老人で、誰からも頼られる存在。
歩く死体の「俺」に対しても親身に世話を焼く。
ただし、「俺」が”屍者(エシッタ)”だとは気付いていない模様。
ユディート=ユーデット=サイラ(Illus.紅音こと乃さま)
”死の女神モリオール”の小神格”死の太母(マーテル・マカブレス)”に仕える聖騎士の少女。
身分は”ユーデット聖廟騎士団筆頭従士(プライメット・エスクワイヤ)”。
見た目は十六、七の少女だが、人間ではなく”樹精人(アルボリ・アールヴ)”のため、実際の年齢は不明。
小神である”死の太母”の直系の子孫。武芸も祭文(魔術)の腕も、これ以上ないほどに確か。
捉えどころなく映りつつも、時には年頃の少女らしい一面も覗く。
武器は、背中に背負った弓ノコギリ”神鋸:年代記(クロニクル)”。死の太母から代々受け継がれている。
リベカ=ヴィラフランカ=ハーネマン
ルディアの花街に診療室を構える女医。
表と裏から娼婦たちの健康を守る、花街に欠かせない人物の一人。
赤い髪を清潔に結い上げ、しっとりと落ち着いた、眼鏡の美女。
ユディートとは姉妹のように仲がいい。
実は既婚者だが……。
エステル=マイリンク
マイスタが花街に所有する施設”別館 白鷺庵《アネクサム カーサ・アルデア》”に身を寄せる少女。
身分的には娼婦として、白鷺庵の中に個室を持つ。
不幸な経緯から娼婦となったが、実質マイスタの庇護下にあり、彼女の客はごくごく限られる。
ある不自由を抱える薄幸の少女でもあるが……。
ホセア=アンフォラ
ケルヌンノス地方の最大商家、アンフォラ商会の現在の会頭。
かつてはマイリンク商会の傘下にあったが、その没落とともに、屋台骨を乗っ取った。
小心で傲慢。エステルにご執心だが、マイスタが彼女には頑として会わせない。
ユディートを内心ひどく恐れている。
カイファ=ミザール
ケルヌンノス地方の有力な商家、ミザール商会の幹部。
まだ年若いが才覚を認められ、幾つかの商流(流通ルート)の采配を任されている。
ミザール商会もかつてはマイリンク商会の傘下にあった。
しかしその没落後も、マイリンク商会の姿勢を受け継ぐ、気骨のある豪商として知られる。
エステルとは恋仲にあり、マイスタが認めた「客」として、「娼婦」のエステルと逢瀬を重ねる。
ファンレター
このシチュエーションは、私が主人公ならパニくります。だがしかし、此方の主人公「名無し」君は、妙に落ち着き払ってます。困惑しつつも、状況分析をしつつ、冷静に「冒険者」から逃れ、目的の場所へ向かうです。目的は「体を取り戻す事」そのための贖罪とは? 魔法ベースの異世界を舞台に、繰り広げられる、ちょっと変わった冒険活劇。読んで損はないです。 一人称文で、淡々と綴られますが、この名無し君、妙に冷めてるのもまた良い。
小説情報
贖罪の屍者
- 執筆状況
- 完結
- エピソード
- 51話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- ファンタジー
- タグ
- 剣と魔法, オリジナル, 屍人使い, 白銀時代, ゾンビ, 贖罪, アールヴ/エルフ, 娼婦, 死の女神, 女聖騎士
- 総文字数
- 226,788文字
- 公開日
- 2020年05月14日 16:00
- 最終更新日
- 2020年05月24日 00:06
- ファンレター数
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