イワン・イリイチの死因
トルストイ『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』(望月哲男訳 光文社古典新訳文庫)を使用しました。
死に至るまでの心の動きと、死にゆく人の周辺を描いた名作、『イワン・イリイチの死』。そちら方面ではなく、イワン・イリイチの身体的な病名を考察してみたいと思います。
最終診断は、別の物語にしてあります。
別の解釈は歓迎です。
また、難しいところや疑問点に関するご質問も、お待ちしております。
よろしくお願いいたします。
目次
完結 全17話
2022年04月06日 13:13 更新
- 1. 症例提示2021年11月18日
- 2. 受傷機転から考える2021年11月18日
- 3. 初発症状から考える2021年11月18日
- 4. ついに診察を受ける2021年11月18日
- 5. 「遊走腎」について考える2021年11月18日
- 6. 「慢性カタル」について考える2021年11月20日
- 7. 「盲腸炎」について考える2021年11月23日
- 8. 患者の行動について考える2021年12月01日
- 9. 癌(がん)について考える2021年12月08日
- 10. 外見の変化について考える2021年12月19日
- 11. 医者の説明について考える2021年12月21日
- 12. 症状を整理する2022年04月06日
- 13. 介護度と疼痛管理とを考える2022年01月06日
- 14. 誤診、と断じてみる2022年01月11日
- 15. 診療情報提供書から考える2022年01月23日
- 16. 死の瞬間から考える2022年01月26日
- 17. 病理解剖を想像する2022年02月01日
登場人物
登場人物が未設定です
ファンレター
内容が内容だけに「大団円」という表現はどうかという気もしますが、ずっと読んでいた読者としては、可能性を一つ一つ潰していくような地道な考察の後の種明かしでもあり、まさに「大団円」を迎えたような読後感でした。 面白かったのは、ずっと村山さんの目を通し「考え」ていく一人称だったのが、最終話で「想像する」と題し、スクリーンに映し出された映画のような三人称になって、その切り替えが新鮮でセンスいいなあと。 毎回、村山さんの手持ちのカード、知識量の豊富さが滅茶苦茶うらやましかったです!
ついに来たラスト! 死因(の一番のきっかけ?)は素人目線でも「これはないだろう」と思っていた、まさかまさかのやつでした(笑)。いや、村山さんに誘導されてしまったんですね。お見事です。 血栓や糖尿病についても、(それが直接の死因にならないとしても)なぜ気を付けねばならないのか、よく分かりました。 医学的知識に裏打ちされた分析。病理解剖の最終話も良かったです。内容の重さもありますが、私が今まで読ませて頂いた村山さんの作品の中でダントツの読み応えでした。ありがとうございました。
いよいよ佳境ですね! mikaさんからの情報提供を元に考察が始まる15話は、ライブ感があってワクワクしました。ノベルデイズの集合知! 読んでいて貴重な現場に立ち会ったような面白さでした。 しかし壮絶な最期ですねぇ……自分は楽に死にたいなぁ、死に方が選べればいいなぁ。 次回はいよいよ最終診断、心して待ちます!
村山さん、レターの内容を取り上げくださり、ありがとうございます! メチニコフ博士の診断を鵜呑みにせず、本当に化膿性感染症なのかどうか詳しく検討されていて、読み応えありました。 外傷がきっかけで内部に膿ができ、それが大きくなった結果、医師たちが遊走腎という誤診に至ったのではないか、という考察が非常に興味深かったです。 また、引用してくださったレターのメチニコフ博士の著作の出典部分を訂正しましたので、村山さんの本文の方でも直していただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
なかなかつらい話になってきました(といっても難しいので、どこまで理解できているやら^^;)。 お医者さんの言葉一つで、気分が晴れたり落ち込んだりといったことは本当によくありますね。私は死に向かう時、「腕の良い医者」よりも「人柄の信頼できる医者」にお世話になりたいと思っていますが……いざその時になったら、考えを改めるかもしれません(笑)。藁をもすがる状況では、何でもいいから助けてくれ!と叫びたくなるでしょうね。 年末年始、お体に気を付けてお過ごしください。
小説情報
イワン・イリイチの死因
- 執筆状況
- 完結
- エピソード
- 17話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- 健康・医療
- タグ
- トルストイ, 死因, 病気, 空想科学, 診断, 医療, イワン・イリイチの死
- 総文字数
- 30,867文字
- 公開日
- 2021年10月19日 16:12
- 最終更新日
- 2022年04月06日 13:13
- ファンレター数
- 25