もう、本は捨てない

作者 まき乃

[学園・青春]

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 これは、心に傷を負った少女と少年の物語。
 姉の死をきっかけに、本を読むことも、小説を書くことも辞めた松野理央。何事にも興味を失い、無気力な日々を過ごしていた。高校1年生の9月、理央は、担任の入間から廃部寸前の文芸部に入らないかと誘われる。そこで、部員の春原健人と出会う。地毛が茶髪である健人の存在は、校則が厳しい学校の中で異質な存在だった。
 健人とあまり関わらないようにしていた理央であったが、文化祭での出来事がきっかけとなり、健人は理央に自分の過去を話す。中学生の時、女子生徒に暴行したという濡れ衣で、友人、教師、両親の信頼を失い、健人は人間不信になってしまったのだ。そんな時、理央と健人に関する根も葉もない噂が、学校中でささやかれるようになった。その中には、健人が理央に暴行を加えているというものもあり、理央と健人は追い詰められる。ついには、二人は男子生徒から暴行を受け、体育倉庫に閉じ込められてしまう。そこで理央は健人に自分の思いを話し、自分を変えることを決意し、健人も理央を応援することを誓う。  
※この作品はLINEノベル、小説家になろうでも掲載しています。
※2020/5/4「姉の彼氏」における役不足の使用方法を間違えておりましたので、訂正致しました。

登場人物

松野理央

 元々、本を読むことが好きだったが姉の死をきっかけに、無気力な性格になる。担任の入間に誘われ文芸部に入部する。

春原健人

 文芸部員。地毛が茶髪でクラスで浮いており、不愛想。中学の時はクラスの人気者だった。

入間

 理央の担任、文芸部顧問。

松野綾乃

 理央の姉。勉強もでき運動神経も抜群だったが、高校の卒業式前日に自殺してしまう。

理央の父

 完璧主義者で冷たい性格。不器用な理央に辛く当たる。

理央の母

 父と同様に理央に辛く当たる。家事も仕事も完璧にこなせる。

野村あきら

 大学生。綾乃の彼氏。

木内ゆかり

 理央の同級生。

関崎俊介

 健人の叔父。福岡在住。

竹本美雪

 理央と健人の後輩。

奥野優斗

 健人の中学の同級生。

ファンレター

傷持つ人々の、それぞれの生き方の物語

主人公の少女も、高校で出会った少年も、彼らを取り巻き、彼らを傷付けた人々も、誰もが心の「傷」を背負い、苦しみ生きる物語。 主役の2人だけではなく、それぞれに、それぞれの多様な「苦しみ」があるのだということを、ケーススタティのように示し、展開して、「さあ、あなたはどう思う? これを読んでどう感じた?」と、一つ一つ事例に対して自分の感受性を試されているかのようでした。 なかでも主役の二人は、すごい。 驚くほどの境遇の中でもきちんと生き抜いて、そして出会い、苦しみを分かち合い、立ち直って ... 続きを見る

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小説情報

もう、本は捨てない

まき乃  makino-1990

執筆状況
完結
エピソード
25話
種類
一般小説
ジャンル
学園・青春
タグ
青春, いじめ, 文芸部, ヒューマンドラマ, 女主人公
総文字数
89,399文字
公開日
2020年04月22日 12:46
最終更新日
2022年09月03日 19:56
ファンレター数
1