今の月は円錐形

満月が欠けている。三日月という意味ではない。円錐形は知っているだろうか。今の月はちょうどあの形だ。そしてもう、この星の月は、これ以上満ちることはない。
私は望月満。満月に因んで名づけられた女だ。
月がなくなりつつある今、様々な影響が出始めている。風が強く吹くようになったのも、海鮮物が食べられなくなったのも、月がいなくなりつつあることに遠因がある、はずだ。
私は缶ビールを開けて、一口飲んだ。もともと魚は苦手だ。風も気にならない。私の今の生活に問題はない。ああ、一つ、問題があった。隣人の騒音問題だ。

目次

完結 全1話

2022年07月04日 23:56 更新

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小説情報

今の月は円錐形

小早敷彰良  kobayak

執筆状況
完結
エピソード
1話
種類
一般小説
ジャンル
SF
タグ
【三題噺2】, 満月, 隣人, 休日, 再会, SF, ミステリ, ガールミーツガール, ブロマンス
総文字数
4,631文字
公開日
2022年07月04日 23:46
最終更新日
2022年07月04日 23:56
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